2004年7月3日 朝日新聞掲載
機能化学品 〜 牧田 順子





二〇〇五年の愛知万博や、中部新空港の建設。
いま、名古屋が注目されています。
江戸と上方の真ん中で、東西の文化をうまく取り入れながら築きあげた独自の文化。木曽三川(さんせん)がもたらした肥沃な濃尾平野。
それに、質実剛健な気質が元気の秘密と言えそうです。
三菱商事の牧田順子(まきたじゅんこ)は、CCI(シーシーアイ)株式会社が 製造する自動車のクーラントやブレーキ液などの輸出業務に携わっています。
これらは国内ほぼすべての自動車メーカーに採用されていますが、
世界中に幅広いネットワークを持つ三菱商事がサポートすることにより、
海外でのビジネスチャンスも増えつつあります。
名古屋で生まれ育った牧田は学生時代、留学先のアメリカで三菱商事の 社員にお世話になったことが、いちばん大きな入社理由と言います。
営業の担当になってからは、化学記号や専門用語をはじめ、技術資料と格闘する毎日を過ごしています。出張先のオーストラリアでは、英語の発音に 戸惑うこともあるそうですが、好奇心旺盛な彼女はすべてを前向きに、今日も 名古屋と世界をつないでいます。
洗車はすべて自分で行い、箱根までドライブに行くほどクルマ好きな牧田。
車検の時に「このブレーキ液はDOT(ドット)3ですか、DOT4ですか?」と
専門的な質問をし、逆に職業を聞かれたことも。
ちなみにDOTとは、ブレーキ液の品質維持のために定められた規格名称で、
車種に合ったグレードを選ぶそうです。
「困った職業病ですね」と明るく話す牧田の笑顔も、きっと、
名古屋が元気な理由のひとつかもしれません。
(完・次回にご期待ください。)



三菱商事は、自動車用エンジンクーラントやブレーキオイルなどの化学製品や原料を海外へ輸出するだけではなく、大気汚染防止に大きな役割を果たしているガソリンの気散防止用「活性炭」などの機能化学品も取り扱っています。さらに、国内外の幅広いネットワークを利用して、新規地域開発や顧客獲得をはじめ、日本の技術を海外のメーカーに移転するなど、さまざまな面でパートナーをサポートしています。



原料が貯蔵されているタンクの上での撮影の時、担当社員は高いハシゴを臆することなく軽々登っていくので、一同びっくり。 タンクの上で、気持ちいい風を受けながら「私、タンクが好きなんです」と言って、みんなを笑わせてくれました。クーラント液の色は赤や緑などがあるそうですが、工場では色をつける前の、無色透明のクーラント液を見ることができ、車好きの取材スタッフはひとりで感心。しばらくその現場から離れませんでした。




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