2005年2月5日 朝日新聞掲載
熱帯林再生実験プロジェクト 〜 橋本 良昭





日本では寒い日が続きますが、
今回は冬でも暖かい
マレーシア・ボルネオ島からのお話。
十年愛用のタオルを首に巻く橋本良昭(よしあき)は、今年60歳。
三菱商事の定年を迎えます。
法務、人事の仕事を経て、いま情熱を賭けているのが
「熱帯林再生実験プロジェクト」。伐採や焼畑などで
失われたボルネオの熱帯林を、できる限り短い期間で再生する試みです。
いろいろな種類の苗を交ぜて植える。
競争・共生させて強い木を育てる。
大きな木、小さな木にもそれぞれ役割がある。
ボルネオの植林で用いられている理論です。
「人と木は、なんだか似ている」
橋本が長いサラリーマン生活の中で感じたことは、
自然界の中に何億年も前からあったのです。
三菱商事が植樹をはじめて十五年。最初に植えた樹木は高いもので
約二十メートルを超え、立派なジャングルになりつつあります。
「毎年、新しい苗を植えて生長を見守っていると、
なぜか自分も若返っていくような気がするんですよね」
実際、成人病の数値もすっかり下がった橋本。
自分の子どもより若いマレーシア人スタッフと汗を流しながらの植樹は、
定年後もつづきそうです。
(完・次回にご期待ください。)
<スマトラ沖大地震及びインド洋津波の被害に遭われた方々に、慎んでお見舞い申し上げます。>



三菱商事は、1990年以来、開発によって消滅し再生不可能と言われる熱帯林を数十年で蘇らせる「実験プロジェクト」に、ボルネオ(マレーシア)とアマゾン(ブラジル)で取り組んでいます。プロジェクト開始後10数年で、限りなく自然に近い森林となり、内部の生態系も回復しつつあります。今後も実験プロジェクトを続けるとともに、未来を支える遺伝子資源の宝庫“熱帯林”を見守って行きます。



今回の撮影は、日本からの植樹ツアーに同行して行われました。三菱商事社員とその家族、グループ企業の社員や地元の方たちがひとつになって、山の急斜面に苗木を植え、あっという間に茶色の山肌が緑で埋め尽くされました。夜のパーティーでは、マレーシア大学の学生がカラオケで「昴」を上手に歌い、そのままダンスタイムへ。パワフルなみなさんに圧倒されっぱなしの1日でした。




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