三菱商事

Global Now

今、私たちはどのような社会に生きているのか。

世界中で起きている出来事をシリーズでお伝えします。

太陽エネルギー

尽きることない無限のエネルギー

太陽は動かない-希代の天才、レオナルド・ダ・ビンチの残した名言だ。ダ・ビンチは「最後の晩餐」や「モナ・リザ」で有名だが、科学者としても後世に名を残した。40年間にわたり書き留めた手稿には、太陽エネルギーをいかに活用するかが記されていた。晩年には巨大な凹面鏡を使って太陽光を集め、染物用の水を大釜で温める装置を発明した。これは現代の太陽熱温水器とほぼ同じ仕組みだという。今から500年も前に再生可能な太陽エネルギーの可能性に気づいていたのだ。

地表に降り注ぐ太陽エネルギーは、たった1時間で全世界の消費エネルギー量1年分をまかなうといわれる。安定的なエネルギー源として、太陽光や太陽熱のさらなる活用へ期待は膨らむ。

日本では、「宇宙太陽光発電」の実証実験を目指す動きもあり、実用化に向けた研究が進められている。昼夜や天候変動のない宇宙空間に静止衛星を打ち上げ、巨大な太陽光パネルで発電し、エネルギーを地球に向けて送る。実用化までいくつかハードルはあるが、世界規模でエネルギー問題を解決するアイデアともいわれている。日本の科学技術が夢を現実にする日はそう遠くない未来かもしれない。

地球上の自然エネルギー量

PROJECT

太陽光・太陽熱発電事業

さまざまなエネルギーをバランスよく使う社会の実現を目指して、三菱商事は太陽光・太陽熱発電による電力事業にも、世界各地で取り組んでいます。タイ国バンコク北方のロッブリー県では、現地や香港の企業と共同出資で200ヘクタールの土地に太陽光パネルを敷いて発電し、最大5.5万キロワットの電気を送っています。スペイン南部では、豊かな光を凹面鏡(下写真)で集め高熱にして発電する太陽熱発電所にも出資しています。

2012年11月18日 朝日新聞「GLOBE」掲載
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