三菱商事

Global Now

今、私たちはどのような社会に生きているのか。

世界中で起きている出来事をシリーズでお伝えします。

空港

空の安全を支える技術の結晶

旅客機が着陸するときに、地面に対して何度の角度で降下してくるのが適切だろうか。答えは3度。パイロットはこの微妙な角度を、滑走路左側に一列で並ぶ四つのライトを見ながらコントロールし、着陸を図るという。

このライトは進入角指示灯(PAPI)といい、見え方ひとつでパイロットには細かな角度がわかる。白と赤が二つずつ並んで見えれば適正角度、赤が四つならば進入降下コースがかなり低く、白が四つならばかなり高いという。このように空港は、さまざまな技術によって安全運航を保っている。

2010年に供用開始した羽田空港D滑走路では、桟橋の腐食を防ぐために約50基の除湿機を設置することで、100年以上の耐久性を実現したという。また、航空機と鳥がぶつかり墜落などのリスクが高まる「バードストライク」への対策も進む。バードストライクは昨年1年間に全国で約1,700件も発生し、安全な運航の妨げとなっているが、鳥の位置を常時監視できるレーダーや鳥が天敵につかまったときの鳴き声が流れるディストレスコール・スピーカーなどを導入し、対策を進める空港も出てきている。

さまざまな気象条件においても安全に離着陸できる空港を目指し、空港建設における技術革新は日々続いている。

航空旅客の伸び率予測

PROJECT

モンゴルに新国際空港を建設

豊富な地下資源や畜産など、経済成長を続けるモンゴル。三菱商事は今年5月、千代田化工建設と共同で新国際空港の建設工事を受注しました。建設予定地は首都ウランバートルから南西約50キロメートルの大草原。冬季はマイナス40度まで気温が下がるこの地に、大型機の離着陸が可能な滑走路や年間200万人の乗降客が利用できる旅客ターミナルなどをつくります。これまで携わってきたケニア、フィリピン、インドネシア、ウズベキスタンなどの空港建設と同様に、日本の技術を活かし、モンゴルの経済発展に貢献していきます。

2013年7月21日 朝日新聞「GLOBE」掲載
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