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2009年6月10日
日本企業初 保険ファンド事業に本格参入
三菱商事(以下、当社)は、合弁パートナーのペンテリア キャピタル マネジメント社(Pentelia Capital Management、以下ペンテリア社)と共に、保険ファンド専門の運用会社ペンテリアダイアモンド キャピタル マネジメント社(Pentelia Diamond Capital Management Ltd.)を英領バミューダに新たに設立しました。また、保険ファンドの「エオリア・ダイアモンド(Eolia Diamond)」(私募形式)を約132百万ドル(約132億円)で立ち上げました。
当社は、今後とも成長が見込める保険ファンド分野において、業界有力プレイヤーであるペンテリア社との合弁事業を通じ日本企業としては初めて保険ファンド事業に本格的に事業参入することになります。保険契約または保険リスク関連の金融商品は、株式・債券・為替などの金融商品とは相関性が低い為、昨今の金融危機を受け、運用ポートフォリオの多様化を目指す投資家から注目されています。
<保険ファンド設立の背景>
従来の保険・再保険の提供者である保険会社に加え、機関投資家が保険分野での新たなリスクの引受け手となっています。機関投資家の投資先は、災害債券に代表される保険リンク証券(※)や、再保険契約です。これにより1997 年の保険リンク証券発行以降、自然災害と生命保険の両分野で、全世界で約5兆円規模の保険、再保険の新たな引受能力が提供されています。保険ファンドはこのマーケット状況を捉えて、「企業及び保険会社が抱える自然災害等へのリスクヘッジニーズ」と「投資家の新たな投資ニーズ」を橋渡しする役割を担います。
(※) 保険リンク証券:
地震、ハリケーンなどの災害発生による損害支払いの有無をトリガーとした証券であり、保険契約を補完する金融商品として脚光を浴びています。
<保険ファンドの主な投資対象>
自然災害を中心とする十分にリスク分散された保険契約と金融商品が主な投資対象です。
地震、台風などの自然災害発生による損害支払い額が少なければ、保険ファンドの運用益は機関投資家に償還されます。
ペンテリア ダイアモンド キャピタル マネジメント社 概要(運用会社)
設立: 2009年4月
※保険ファンドの「エオリア・ダイアモンド」は2009年3月31日に設定
本店所在地: 英領バミューダ
株主構成: Pentelia Capital Management
Diamond Financial Solutions (当社 在バミューダ100%子会社)
代表: Michel Queruel(CO-CEO)、北出 公英(CO-CEO、当社より出向)
事業内容: 保険ファンド運用業
ペンテリア キャピタル マネジメント社 概要 (合弁パートナー)
設立: 2007年4月
本店所在地: 英領バミューダ
株主構成: NATIXIS (仏系投資銀行)
White Mountains (米国系保険グループ)
代表: Michel Queruel (CEO)
事業内容: 保険ファンド運用業
<保険ファンドの仕組み>
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