三菱商事

Starting Point ~その思いが未来へつながる~

Starting Point ~その思いが未来へつながる~ Vol.5 空港運営@ミャンマー ようこそ この街の未来へ Starting Point ~その思いが未来へつながる~ Vol.5 空港運営@ミャンマー ようこそ この街の未来へ

ミャンマー第2の都市マンダレー。3年前、三菱商事の重森洋介がミャンマー政府との交渉のためマンダレー国際空港に初めて訪れた時は、エスカレーターさえ動いていない状態だった。「ターミナルの建物はあっても中の施設やシステムはほとんどストップしていました。空港を管理するミャンマー政府の財政難で、メンテナンスに手が回っていなかったんです」

日本企業が海外にて100%民間資本で取り組む初の空港運営の民営化プロジェクト。重森が託されたのは、三菱商事を含む3社合弁で2014年に設立された空港運営会社「MJAS」のコーポレート部門長。約60人の部下を抱え、人事・経理・総務・営業を統括する立場だ。

「部門内では、壊れた施設の修理部品を外国のベンダーから輸入するにはどんな契約を交わすか、通関手続きはどうするのかといったことを誰も知らないし、経験もない。自分が動かなければ何ひとつ物事が進まない状況でした」

ようやくモノが入ってきても、国内の流通ルートのどこかでストップしてしまう。契約さえ済めばスムーズに仕事が進んでいく日本とはあまりに勝手が違った。当時入社8年目の重森には厳しい環境だった。

彼がその時期を乗り切ることができたのは、現地スタッフとの信頼関係をすぐに築くことができたからだ。勤勉で控えめなミャンマーの人たち。彼らの素直な姿勢に、重森も全力で応えた。誰かが相談に来れば、どんなに忙しくても手を止めて話を聞く。何のためにこの仕事が必要なのかを丁寧に説明する。自分の仕事は夜間、全員が帰った後に始めることもあった。

そうした努力のかいあって、わずか3年で空港は劇的に変わった。機能的になった施設と日本式のサービスマナーは、訪れた外国の人たちやエアラインから「すごく快適になった」「まるで日本の空港のようだ」と喜ばれる。重森には、それを成し遂げた現地社員の努力が何より誇らしい。将来はこの空港に、物流ハブとしての機能を持たせ成長著しいミャンマー全土の発展に貢献することが目標だ。

大学時代、開発が社会に与える影響を研究した重森は、まちづくりに関わる仕事がしたくて三菱商事に入社した。「空港に人が集まりモノの流れが生まれれば、マンダレーの発展にもつながる。でも上下水道や電力の整備など、課題はまだまだあります。『まちづくり』を考え出すとやるべきことがたくさん見えてきます」。みんなの笑顔のために何ができるか、それを考えるとワクワクする。マンダレーの夏空の下、少年のように重森は目を輝かせる。

Think Big, Act Honestly

2017年9月3日 朝日新聞「GLOBE」掲載

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