

急速に成長し続けるロシアの自動車市場。乗用車需要は、2007年の160万台から、2017年には270万台に拡大すると予想されています。三菱自動車(MMC)にとって、ロシアは、日本と米国に次ぐ市場。近いうちに米国を抜いて、MMCの海外最大市場になる見込みです。消費者所得の伸びに比例して高まる乗用車需要は、特に輸入車や、ロシア製外国メーカー車の人気に顕著に表れています。2007年の販売台数が10万台に達する勢いのMMCでは、2008年の目標を14万台に置いています。
自動車部最大の使命は、パートナーとのコミュニケーションを促進し、変化の激しい自動車市場における情報拠点となること。そして、三菱商事のビジネス拡大の一翼を担い、新しいビジネススキームを構築することです。
当国における三菱商事の自動車ビジネスは、ロルフ社向けにMMC車を提供する輸入金融として、1992年にスタート。同社は、ロシア初のMMCディーラーであり、現在も重要な戦略パートナーとして新たなプロジェクトを検討中です。
2002年から2007年半ばまでは、成長著しいヒュンダイ社の乗用車販売ビジネスも手掛けました。同社がロシア市場への関与を深めたため、本ビジネスは終了しましたが、今後のビジネス発展につながる成功事例として、貴重な経験となりました。


アジアからヨーロッパにまたがるロシアは、日本の45倍、米国の2倍近い広大な国土を誇り、その自然や歴史・芸術には計り知れない奥深さとスケールがあります。クラシックバレエをはじめとしたロシアの芸術は世界的に評価が高く、創立232年の歴史があるボリショイ劇場は、オペラやバレエの殿堂として多くの人々に感動を与えてきました。
ロシア経済は1999年以降急成長を遂げ、毎年GDP成長率6−8%と高水準を維持しています。そのけん引役となっているのが天然資源と消費市場。サウジアラビアに並ぶ原油生産量、世界ダントツの天然ガス埋蔵量を誇り、ヨーロッパの使用電力の3割がロシアの天然ガスで賄われているほど。鉱物資源、森林資源、水産資源の生産量も世界有数です。豊富な天然資源を背景に好景気が続くロシアでは、比較的裕福な中間層が増加し、消費財の需要も大きく伸びています。BRICs諸国の中で人口が最も少なく、豊富な資源で潤った分が都市部を中心に一般市民にも行き渡り、消費することの楽しみがロシア国民にすっかり浸透した結果です。
ソ連時代から脈々と続くわが社の伝統的ビジネスは、ロシアの資源を買い取り、三菱商事のネットワークを通じて販売したり、当国が必要とするさまざまな製品を輸入・販売する、比較的単純なものでした。しかし、こうしたビジネスモデルでは、日々環境が変化し、成長を続ける今のロシア市場で生き残ることはできません。例えば資源分野においては、自らプロジェクト開発にかかわるなど、より主体性を持った攻めのビジネスモデルにグレードアップすることが急務であり、われわれはこれを実現するために3つの戦略で臨んでいます。
第1番目は“複合機能型プロジェクトへの取り組み”。三菱商事の持つさまざまな機能を顧客ニーズに合わせて複合的に提供し、顧客と共にプロジェクトをつくり上げていきます。第2番目は“市場インサイダー化”。消費市場ビジネスでは、バリューチェーンを構築し、市場の中に入って根を下ろしていくことを目指します。そして第3番目は“リスクへのチャレンジ”です。ロシアにおけるビジネスリスクを徹底的に研究し、取れるリスクは積極的に取り込んでいく姿勢でチャレンジしていきます。
これら3つの戦略を有機的に組み合わせ、各分野のビジネスモデルのグレードアップを図ることで、三菱商事のロシアビジネスは量的にも質的にも格段の飛躍を遂げつつあります。


モスクワにいらっしゃったら、ミーティングとフライトの合間に、ぜひ市内散策を。歴史ある教会や、すずめが丘からのパノラマ、赤の広場など、短時間でも楽しめる観光名所や、ユニークなおみやげがたくさんあります。
今一番のホットスポットは“ツァリツィノ”。ゴシック様式によるエカテリーナ2世の邸宅と庭園は、2007年秋に修復を終えたばかり。都会の喧騒を忘れられる、モスクワっ子のオアシスとなっています。


三菱商事もメンバーを務める対ロシア政府外国投資諮問会議は、2007年、外資企業を対象に、ロシアに投資している106社と、投資検討中の51社に調査を実施。前者外資企業の82%が当国への投資に満足しており、56%が投資リターンに高い満足度を示しています(グラフ参照)。また、当国への投資を検討中の企業と比べ、すでに投資している企業は、消費者の購買力の向上や、GDPの伸び、スキルや教育水準の高い労働力をロシアの強みとし、ロシア経済をポジティブにとらえていることも明らかになっています。


今、ロシアは、空前の日本ブーム。キモノやスシ・バー、カラオケ、茶道はもちろん、インテリアにまで関心が広がっており、部屋に“和”の安らぎや落ち着き、優美さを取り入れるロシア人が増えています。家具や布、華やかな装飾品などで部屋を飾るロシアと比べ、和のインテリアは、余計なものを省き、部屋や建物そのものの美を際立たせるもの。最近では、お手ごろな和のインテリアも増えてきました。
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