会社案内2023(改訂版)
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……… 39 三菱商事は、気候変動は重大なリスクであると同時に、イノベーションや新規事業の実現を通じ新たな事業機会をもたらすものと考えており、「脱炭素社会への貢献」をマテリアリティの一つに掲げ、持続可能な成長を目指す上での対処・挑戦すべき重要な経営課題としています。 脱炭素社会への移行に当たっては、国・地域ごとに異なる実情(エネルギー・電力構成、地理的な条件・制約、経済発展の段階や人口規模等)を踏まえた具体的な対応方針を立案し、一つ一つ着実に実行していく必要があります。当社は世界約90の国・地域に広がる拠点と事業会社を通じて、日々、世界各地のさまざまなステークホルダーと幅広く協働しながらビジネスを展開しています。このネットワークを活用して個々の課題・ニーズを的確に把握し、社内外の知恵をつなげた事業により解決策を実現していくというプロセスを通じ、脱炭素社会の実現を目指していきます。 当社は、2021年10月に「カーボンニュートラル社会へのロードマップ」を発表し、2050年のGHG排出量ネットゼロを目標とすることを宣言しました。また、資源・エネルギーをはじめとするさまざまな事業に携わってきた当事者として、エネルギーの安定供給責任を全うしつつ、カーボンニュートラル社会の実現に向けて脱炭素との両立を目指すために、さまざまな目標やアクションプランを策定しています。また、「中期経営戦略2024」では、ロードマップで示したGHG削減目標(2030年度半減(2020年度比)、2050年ネットゼロ)の達成に向け、気候変動に対応するサステナビリティ施策として、当社の各事業を気候変動の移行リスク・機会に応じて分類(事業分類)し、ポートフォリオの脱炭素化と強靭化を両立するメカニズムを導入しました。従来より実施してきた「シナリオ分析」に、新たに「トランスフォーム・ディスカッション」「GHG削減目標を踏まえた投資計画」「新規投資の脱炭素採算評価」の施策を導入し、当社事業が個別案件および全社事業戦略の両面において2050年ネットゼロに向けたシナリオと整合することを確認する適切なガバナンス・リスク管理制度としています。脱炭素シナリオ下での移行リスク・機会を分析当社のScope3排出量の大半を占めるカテゴリー11※排出量等の観点でトランスフォームに分類された事業を対象に、移行リスクの事業への影響を経営レベルで毎年モニタリング投資計画策定にあたり、短中期のGHG削減計画を確認する新たなプロセスを導入グリーントランスフォームホワイト(その他)事業分類取り組みのメカニズムポートフォリオの脱炭素化と強靭化を両立させるメカニズム気候変動の移行リスク・機会が大きい事業を「グリーン」「トランスフォーム」として抽出再エネグリーン水素天然ガス原料炭食品流通都市開発カーボンニュートラル社会へのロードマップ詳しくはこちら ※ Scope3 カテゴリー11:販売した製品の使用に伴う排出●● 1.5℃シナリオ分析●● トランスフォーム・ディスカッション●● GHG削減目標を踏まえた投資計画●● 新規投資の脱炭素採算評価脱炭素シナリオ下の主要前提を用いた採算指標■社内炭素価格等)の参照「カーボンニュートラル社会」に向けた取り組み

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