三菱商事

サンゴ礁の役割

生物の住み家となりエサとなる

世界の熱帯・亜熱帯の浅い海に分布するサンゴ礁。世界の海に生息する50万種の動物のうち4分の1はサンゴ礁域に暮らしているといわれています。外洋で暮らす魚の中にも産卵や稚魚の育つ場所としてサンゴ礁を利用するものがあります。

サンゴ礁が「海の熱帯林」、「海のオアシス」と呼ばれるのは、さまざまな生き物の住み家や産卵場所を提供し、海洋生態系の中で重要な役割を担っているからです。 生きているサンゴは褐色や紫色、緑色などさまざまな色をしていますが、これは体内に共生する「褐虫藻」というごく小さな単細胞藻類の色です。サンゴは褐虫藻に住み家を提供し、かわりに褐虫藻が光合成によってつくり出した酸素や、炭水化物、たんぱく質などの有機物を栄養として受け取っています。一部は粘液として体外に分泌し、小さな生き物たちの栄養分になります。海の豊かな生態系はサンゴがベースになってつくられているといえます。

もう一つ、サンゴとサンゴ礁の果たす役割として重要なのは、海水のCO2濃度調節に不可欠であるという点です。サンゴおよびサンゴ礁がなければ、CO2濃度のバランスが崩れ、海洋生物すべてに大きな影響があるといわれています。

また、「バリアリーフ」とも呼ばれているように、強い海流や高波を和らげる防波堤として、海岸を守っています。

サンゴ礁の典型的な地形

サンゴ礁の典型的な地形
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