特集4「安全・安心のコーヒーを世界へ」
サステナビリティレポート2008

ブラジルの生豆を精選・選別し輸出

コーヒー原料(生豆)は世界各地で生産されています。中でもブラジルは世界生産の約5割とトップシェア。当社では、1968年にブラジルで日本向けコーヒービジネスに取り組み始めて以来、日本市場におけるブラジルコーヒーの輸入・販売のNo.1の地位を確立してきました。
ブラジルの南東部サンパウロ州のサントスは世界最大のコーヒー生豆取引市場とコーヒー積出港を持つコーヒーの街。1995年、当社がさらなるコーヒービジネスの拡大を目指してサントスに設立したのがMC Coffee do Brasil Ltda.(以下MCCB)です。
ブラジルではさまざまな味、香りを持つコーヒーが生産されています。MCCBはブラジル各地からコーヒーの生豆を買い付け、精選・選別して海外に輸出しています。主な産地の南ミナス地域のバルジニア市に最新鋭の精選・選別工場を持ち、パトロシニオに買い付けの拠点事務所を構えています。同社の年間輸出量の約6割は日本向けです。
一般にコーヒーの市場は、焙煎し挽いた豆をいれて飲むレギュラーコーヒー、手軽なインスタントコーヒーに分かれます。世界ではこの二つが主流ですが、日本には缶コーヒーなどのRTD(Ready To Drink)と呼ばれている第三の市場があります。
全てのトレーサビリティを確保

MCCBのバルジニア工場は、コンピュータ制御されたフルオートメーションシステム。ブラジルでは唯一のプレクリーニング装置で異物混入を防いでいます。生豆は産地・農場別にサイロに保管され、これを注文通りの味や香りになるように品質鑑定士がブレンドしていきます。もちろんこの過程もコンピュータ化され、人の手が豆に触れることはありません。しかも、このシステムによりブレンドされた豆がどの農場や地域から来ているものか、その比率も含めてはっきりわかり、その履歴を追うことができます。
こうしてブレンドされた豆は保管用サイロに保管され、その後袋詰めされて消費地に向かいます。
安全・安心を世界に

今や、口にするもの全てに対する「安全・安心」は市場に求められる責任でもあります。さらに、最近は「味」や「安全・安心」と共に、製造プロセスにおける環境や人権を考慮したものを求めるお客様も増えています。このような状況の中、世界最大のコーヒー産地であるブラジルは、市場の要求に応えていくために必要な環境を徐々に整えつつあり、MCCBにおいても、日本市場における、安全に対する意識の高さへの理解を生産者に求めるなどの活動を行っています。
このような背景のなか、Fairtrade、Rainforest Alliance、Good Inside(旧Utz Kapeh)といった団体が第三者としてそのプロセスを認証する「認証コーヒー」が消費者の注目を集めています。
MCCBは、2008年6月にFairtradeのプロセッサー・輸出業者としての認証を取得しました。Fairtradeは生産者のみならず中間業者、輸出業者に至るまで関係者全員がその理念やルールを理解していなければなりません。買い付けにおいては、労働者や零細農家を搾取していないか、児童労働を行っていないかなどの厳しいチェックが必要となります。また、アフリカやアジアなど直接買い付けができない国々でも、チェックシートを作り仲買人に渡すなどの対策を取っています。
併せて、サステナビリティの考え方に根ざしたRainforest Alliance認証商品への取り組みも強化しています。同商品を取り扱うことで、間接的に、森林の保全・自然環境への配慮を実現すると共に、認証自体の日本市場における認知度向上を目指しています。
三菱商事では、今後も安定した高品質のコーヒー豆を日本市場や欧米市場に届けるとともに、日本での経験を活かして、BRICsや東南アジアなどの成長国でのコーヒー市場の拡大にも寄与していきたいと考えています。




