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Central Asia

三菱商事

12月号 「人への投資」がアフリカの未来を切り開く

あしたの地球に

誰もが安心して暮らせる社会をつくるために。「いま、私たちに必要なこと」を考えます。

社会を次の世代につないでいくために欠かせないのが教育。しかし、世界では今も6300万人の子どもが小学校に通えていない。その半数以上がアフリカのサハラ砂漠以南の地域に暮らす人々だ。
そんな中、国を挙げて教育に力を入れることで大きな発展を遂げようとしているアフリカの国に注目が集まっている。

「人への投資」がアフリカの未来を切り開く

「人への投資」が
アフリカの未来を切り開く

教育と貧困は切っても切れない関係にある。教育を受けられなかった人の多くは貧困から抜け出せず、また次の世代も教育を受けられない「負のサイクル」に陥るからだ。そうした状況から抜け出そうとしているのが、近年、年8%近い経済成長を続け、「アフリカの奇跡」と称されるルワンダ。1990年代に民族紛争による内戦を経験したが、戦後、「無知が内戦を引き起こした」という反省から、知識基盤経済を目標に掲げた。「Leapfrog」とも呼ばれる急速な発展は、内戦中に国外に逃れていた人々が海外の技術や資本を持ち込んだ影響も大きいが、この発展をさらに加速させようと国を挙げて取り組んでいる。「人への投資が国を発展に導く要である」というカガメ大統領の方針の下、7~15歳の子どもの基礎教育を順次、無償化。教員の不足や高い中退・留年率など課題も残っているが、これにより就学率は大幅に改善された。

ルワンダの教育環境を良くしようと活動を続けてきたのが、福島市のNPO法人「ルワンダの教育を考える会」。ルワンダの首都キガリで幼稚園児と小学生約270人が通うウムチョムイーザ学園を支援している。

2001年に日本からの寄付金をもとに設立されたウムチョムイーザ学園は、民族や政治思想を超えて子どもたちに学ぶ機会を提供するという理念を掲げ、孤児や学費の払えない家の子どもにも門戸を開いてきた。同会の理事長を務める永遠瑠・マリールイズさんはこう語る。

「内戦前のルワンダは義務教育の仕組みが整備されておらずお金がある家の子どもしか学校にいけませんでした。悲劇を繰り返さないよう、自ら考える力を養うことが重要と考えています。誰でも平等に教育が受けられる環境をつくっていきたい」

内戦中に家族で来日したマリールイズさんは、日本で子育てをする中で気づいた良い部分を学園にとり入れてきた。健康診断や給食、図書室、思考力を鍛える算数の強化などだ。昨年は初めて、日本式の運動会を開いた。

「運動会を通して、子どもはチームで一つのことを成し遂げることを学べますし、子どもたちを応援することで、地域の親たちの絆も深まる。基礎教育はすべての土台。子どもたちを心身ともに健康に育て、コミュニティーの力を強化する役割を担っています」

学園設立からもうすぐ20年。マリールイズさんは子どもたちの変化を実感しているという。

「20年前、子どもたちに将来の夢を尋ねたら、『大きくなるまで生きているかわからない』と言われ、ショックを受けました。今の子どもたちは生き生きしている。学校に通うことで自分に自信を持てていると感じます」

「人への投資」は専門教育の分野でも進んでいる。人口が少なく天然資源も乏しい中、政府はICT分野を産業の中心に据えることを決断。光ファイバーなどのインフラをいち早く整備し、現在は、担い手の育成が急務になっている。

高まるICT教育需要に応えているのが、兵庫県の神戸情報大学院大学だ。同大学はICTを活用して社会課題を解決できる人材を育てようと2013年以降のべ100人以上のアフリカ人留学生を受け入れており、うち32人がルワンダ人だ。卒業生からはソフトウェア開発などで活躍する起業家も輩出。昨年からはビデオ教材を使い、現地でも教育を始めた。現地で雇用を促進しようと、担い手の早期育成を目指している同大学の福岡賢二副学長はこう語る。

「ルワンダがICT教育やその前提にある基礎教育の強化により成長していることで、他のアフリカ諸国も教育を通じた人材育成に目が向いてきている。この流れが広がっていくことで、今後、アフリカ全体が大きな成長を遂げると考えています」

新たな技術や知識を学ぼうとするルワンダの人々の熱意には、大きな可能性を感じるという。

「ルワンダの人たちは自分たちと同じように資源が少ない中、戦争の焼け跡から立ち直った日本を尊敬してくれている。私たちの教育をルワンダに持ち込むことで、必ず化学反応が起きると信じています」

「人への投資」で国が発展し、人々が豊かになる成功体験は、教育と貧困の「負のサイクル」を断ち切るヒントになるのではないだろうか。

学園で行われた日本式の運動会で歓声をあげる子どもたち

2018年12月2日 朝日新聞「GLOBE」掲載

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