三菱商事株主通信 - 2018年11月 No.47
20/24

 雄大な岩手山麓に広がる緑の大地。岩手県出身の作家、宮沢賢治の作品にも数多く登場する小岩井農場は、県内有数の観光スポットとして毎年多くの人が訪れています。 1891(明治24)年、日本鉄道会社副社長の小野義眞と三菱第二代社長岩崎彌之助(三菱の創業者・岩崎彌太郎の弟)、鉄道庁長官の井上勝の3人が、東北地方への鉄道開通を機に食料増産のため農牧事業を起こそうと農場を開設。3人の名字から1文字ずつ取って「小岩井」と命名しました。その後、岩崎家の個人経営となり、事業を引き継いだ第三代社長の久彌(彌太郎の長男)が畜産を経営の中心に据え、酪農製品の製造技術の確立と競走馬の育成にも力を注ぎました。 東京ドーム約640個分に及ぶ日本最大級の農場には、牛舎やサイロなど歴史的建造物が点在し、ガイド付きツアーで見学することができます。日本の農牧事業発展に情熱を傾けた彌之助と久彌の思いが今も伝わるこの地で、桜や紅葉などの四季折々の美しい自然と現地でしか味わえない食事を楽しんでみてはいかがでしょうか。写真提供:三菱史料館20岩崎彌之助岩崎久彌三菱ゆかりの地を訪ねて小岩井農場~日本の農牧事業の発展に情熱~(岩手県雫石町)

元のページ  ../index.html#20

このブックを見る