三菱商事株主通信 - 2019年6月 No.48
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六義園岩崎 彌太郎写真提供:三菱史料館岩崎 久彌20(東京都文京区) 都内有数の文教地区・東京都文京区にある六義園は、五代将軍・徳川綱吉の側用人・柳澤吉保によって1702年に築園された、江戸時代を代表する大名庭園。万葉集や古今和歌集に詠まれた紀州の「和歌の浦」の景色、その周辺の景勝地等の風景を再現した回遊式築山泉水庭園です。 幕末まで頻繁に使用されていたものの、明治維新後に荒廃してしまった六義園を、三菱の創業者・岩崎彌太郎が買い取り、修復に乗り出しました。彌太郎の没後、庭園は第二代社長の彌之助(彌太郎の弟)、第三代社長の久彌(彌太郎の長男)が引き三菱ゆかりの地を訪ねて~風光明媚な都会のオアシス~継ぎました。久彌は名園の維持、整備に尽力する一方、この庭園を市民の憩いの場にしようと考え、1938年に東京市へ寄附。一般に公開され、その後1953年に国の特別名勝に指定されました。現存する数少ない大名庭園の一つとなった六義園には、大きな池を取り囲むように樹木が生い茂り、園内を歩けば名勝の景観と四季折々に咲く花が、訪れた人の目と心を癒してくれます。すぐ近くには同じく三菱ゆかりの地である東洋文庫(裏表紙をご覧ください)もありますので、併せて訪問してみてはいかがでしょうか。

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