三菱商事株主通信 - 2020年6月 No.50
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 日本初のLNGが、東京ガス、東京電力によって米国アラスカ州から横浜の根岸基地に輸入されたのが1969年11月。三菱商事はこのプロジェクトで、東京ガスと共に事業化調査などを実施し、最終的には輸入代行業務を担いました。石炭・石油よりCO2やNOX、SOXの排出が少ない天然ガスは、環境配慮型のエネルギーを求める社会的な要請とともにその需要が高まる中、三菱商事はブルネイLNGへの投資をはじめ、東南アジア、豪州、ロシアなどでLNG事業のバリューチェーンを広げてきました。 そして、2015年に出荷を開始したインドネシアのドンギ・スノロLNGでは、三菱商事が最大株主としてオペレーターを担うまでに成長。2019年に商業生産を開始したキャメロンLNG、2018年に最終投資決定したLNGカナダなど北米にも事業を広げ、現在8カ国14の開発・生産プロジェクトに参画しています。また、今後LNG需要が大きく増加すると見込まれる南アジアの取り込みなど、新興市場開拓にも取り組んでいます。 世界的に低炭素社会実現への動きが加速し、エネルギー業界は新たな転換期に差し掛かりつつあります。50年の歳月をかけて築き上げてきた、顧客・パートナーとの強固な信頼関係を礎に、三菱商事はこれからもLNG事業を通じてエネルギーの安定供給に貢献していきます。2019年、三菱商事が手配したLNGが日本に初輸入されて50年 の節目を迎えました。この間、三菱商事は世界各地のLNGプロ ジェクトに参画し、日本をはじめとする需要国のエネルギー 安定供給に貢献してきました。買主代行業務から始まった三菱商事のLNG事業は、生産・液化・輸送・販売へと広がり、時代と共に形を変えてきました。その進化の足跡をご紹介します。12特集1LNG事業の 年50

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