三菱商事株主通信 - 2020年11月 No.51
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 三菱商事の社外取締役に就任して約4カ月。社内の皆さんとお会いして感じることは、会社のミッションや価値観を判断の軸に据え、それを基に議論していること。それは三菱商事の伝統なのだろうと、その強さの一端を垣間見た気がしました。 私自身は、先端技術開発を伴う製造業をゼロからスタートさせて、その分野でのブランドを確立させてきました。また、世界10カ国以上でグローバルなオペレーションの展開をゼロから実施してきましたので、その難しさと達成した時の喜びを含めて、グローバルでビジネスを進めることへの経験値を持っています。 会社に起こるさまざまな問題、その解決の糸口は、現場・現物にあると考えています。製造業に携わってきた期間が長い私にとって、それは真実だと思っています。現場・現物に立ち返る、その感覚を失わないように、取締役会でも、地に足を付けた議論に貢献していきたいと考えています。また、三菱商事の広範囲にわたる事業の現場は世界中にあり、多様な人材が活躍しています。三菱商事のポテンシャルは非常に高いと思いますので、それにどのような横串を刺していくか。同じ三菱商事の社員といえども、接する産業が違っていれば商習慣が異なることもあるでしょう。普段接点がないような同僚とチームを組んで、社内の中で多様性を感じながら新しい事業を創り出す能力の高さが、これからの三菱商事の大きな強みの一つになるはずです。それを実現していける環境を整えていくことで三菱商事に貢献していきたいですね。 三菱商事は今、困難な局面に立っていますが、今起きている時代の変化の中で、新しい事業を生み出し、その事業を大きく花開かせていくポテンシャルを強く感じます。花を開かせるには長い目で見る必要があるかもしれませんが、なるべく最短で開かせられるよう、独立社外役員として、しっかりと貢献してまいります。独立社外取締役(株)サキコーポレーション ファウンダー19多様性を活かし、新たな事業を花開かせるために秋山 咲恵Sakie Akiyama

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