三菱商事株主通信 - 2021年11月 No.53
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12今や世界共通のテーマとなっている持続可能な社会の実現。当社でも重要な経営課題の一つと捉えており、三菱商事グループ全体としてデジタル・トランスフォーメーション(DX)とエネルギー・トランスフォーメーション(EX)による産業構造の改革を通して低・脱炭素社会の実現に取り組んでいます。本特集では、それらの取組についてご紹介します。 三菱商事の子会社であり、日本国内向け電力小売りを手掛けるMCリテールエナジーは、Amazonとの間で再生可能エネルギー(再エネ)を活用した電力を供給する長期の電力販売契約(コーポレートPPA※)を結びました。 供給する再エネ電力  は、再エネ事業者のウエストホールディングスから調達。同社が国内450カ所以上に新設する設備容量22MWの分散型太陽光発電設備(一般家庭約5,600世帯の使用量に相当)から発電される電力をMCリテールエナジーが取りまとめてAmazonに供給します。また、太陽光発電設備の新設に際しては、三菱商事エナジーソリューションズ(MCES)が建設工程の管理と技術支援を、ElectroRoute(在アイルランド)が太陽光の発電量予想と実発電量の差異から生じる費用負担のリスクを請け負います。MCリテール エナジー、MCES、ElectroRouteという三菱商事グループの3社が機能を掛け合わせることで、再 エネ電力の長期安定供給を実現します。 Amazonは、事業用に消費する電力を2025年までに全て再エネで賄う目標を掲げ、再エネ電力の調達を進めています。当社は既に、オランダにあるグループ会社で総合エネルギー事業会社のEnecoを通じて、欧州における洋上風力発電からの再エネ電力をAmazonに供給する契約を結んでいますが、本件はそれに続く当社2件目のAmazon向けコーポレートPPAです。同時に、国内では初となるAmazon向けの再エネ長期売電案件となります。 再エネへの転換は世界中の多くの企業にとって喫緊の課題であり、三菱商事グループは自社の特集2Amazonに再エネ活用電力を長期供給へDX・EXを通じた低・脱炭素社会の実現に向けた取組

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