三菱商事株主通信 - 2022年11月 No.55
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私はこれまで国際機関や社会課題のコンサルティングの仕事に従事してまいりましたが、今ほど社会環境価値と企業の収益が密接にリンクした時代はなかったと感じています。気候変動への対応はもちろんのこと、多様性や人権への配慮、人的資本経営など、ここ数年の変化のスピードは非常に早く、今やESGが企業価値に直接的な影響を及ぼす時代となりました。 三菱商事では社外監査役としてさまざまな議論や往査に参加させていただいておりますが、三菱商事の強みは業界への深い知見とネットワーク、そして優秀な社員の行動力に支えられた現場であると強く感じます。これら19略歴1990年4月 (株)日本長期信用銀行入社1998年6月 世界銀行入行(2010年退行)2019年6月 2021年1月 2022年6月 三菱商事(株)監査役(現職) (株)ファーストリテイリング 社長室部長(ダイバーシティ、人権、サステナビリティ広報) (2020年12月退任) (株)SDGインパクトジャパン設立 代表取締役社長(現職)は変化の早い今のような時代にはより重要ですが、一方で、過去の現場の成功体験は新しい事業にそのまま通用しないこともあり得ます。私は公的機関及びソーシャルセクターでの経験から、経営にとって新たな視点や気付きをもたらすような意見・質問を提起する存在となりたいと考えています。そして組織の考え方の多様性とリスク感度を高めることで、三菱商事のガバナンス、そして企業価値の向上に貢献したいと考えています。株主の皆様には、社会課題という軸を新たな戦略に組み込み変貌を遂げていく三菱商事を引き続きご支援いただければ幸いです。社外監査役小木曾 麻里Mari Kogiso

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