三菱商事株主通信 - 2024年11月 No.58
3/16

03第1次オイルショック、物価高騰から商社に不信感が募る中で、日本経済発展における総合商社の必要性を訴えた。バブル経済で日本の自動車や電子機器産業が台頭する中、時代の要請に応えられる商社へと変革を促した。総合商社売上高首位の座を明け渡す可能性があり、大きな経営判断を迫られる中、無意味な売上高競争をやめ、実態の収益が大切だという指針を示した。三菱商事は創立70周年を迎えました。1954年の創立から現在までの歴史の中で、時代を象徴する事業と、三菱商事の企業活動を動かしてきた歴代社長の言葉をご紹介します。12,000(億円)10,0008,0006,0004,0002,000-2,000変化のあるところに商機あり。収益の伴わない売り上げではいかん。要するに正直ベースでいこうや。商社の機能と役割は、経済活動のある限り、また人間の生活が存在している限り、絶えることなく存在する。4代目社長田部 文一郎5代目社長三村 庸平6代目社長近藤 健男石油危機と低成長の時代バブル経済とその後タイの市場を席捲する自動車事業をスタートいすゞプロジェクト[タイ]1957年にスタートしたいすゞ製トラック完成車輸入以来、販売事業を中心に自動車事業の川上から川下まで充実したバリューチェーンを構築し、トップブランドの地位を確立。世界のエネルギーの質的転換を導くブルネイLNG[ブルネイ]当時の資本金をはるかに上回る450億円を投じたブルネイLNGは、商取引から開発投資への転換を象徴するプロジェクト。世界有数の石油化学事業SHARQサウディ石油化学プロジェクト[サウジアラビア]石油から出る随伴ガスを有効活用する石油化学プラントを誘致したいというサウジアラビアの要請に応えて1970年に交渉がスタート。1981年に日本政府も共同出資する国際プロジェクトとして事業会社SHARQが設立された。197419741980198019861986

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る