互いに高め合う『いい関係』、インストラクター制度とは
互いに高め合う
『いい関係』、
インストラクター制度とは
- 平井 陸夫
- ひらい りくお
- 2019年入社 自動車事業本部 自動車北アジア部 中国チーム
- (2019年10月時点)
- 後藤 太基
- ごとう たいき
- 2015年入社 自動車事業本部 自動車北アジア部 中国チーム
- (2019年10月時点)
人材育成に力を入れている三菱商事には、先輩社員(インストラクター)が新入社員(インストラクティー)をマンツーマンで1年間指導する制度がある。
ペアとなった2人に、この制度を通じて実感したことを語ってもらった。
親しみやすい距離感で社会人としての“いろは”を指導
後藤
平井くんは見るからにスポーツマンで、さわやかな好青年。実際に大学でアメリカンフットボールをやっていたというし、私も小学校から剣道一筋だったので体育会系同士。だから、何か通じるものがありました。
平井
私にとっても理想通りでした。後藤さんは入社5年目で年齢も近く、勝手に親近感を持ったくらいです。
後藤
インストラクター制度ではビジネスマナーやビジネス文書、業務の進め方など社会人としての基礎を先輩社員が新入社員に指導します。インストラクターに指名されるのは大抵若手ですが、年齢的に兄弟ぐらいの距離感だから、新人の気持ちがわかる良さがありますね。
指示待ちではなく自分で考えられる社員に育成
平井
私と後藤さんは隣の席なのですが、衝撃を受けたのは、後藤さんが流暢な中国語で電話をしていたこと。入社後に習得したと聞いて、また驚きました。
後藤
入社時から三菱自動車製品の中国での生産・販売を担当する部署に所属していたので、中国語を学びたいと思っていました。入社3年目に中国の北京に語学研修へ行ったことが実になっているんですよ。1年間学生として、大学の留学生クラスや語学学校で集中的に中国語を学べたのはありがたかった。休日は現地の道場で剣道をして、意識的に現地の人と交流したり、充実した日々を過ごしました。語学研修後に半年間、中国の自動車生産工場で実務研修を積んだことも貴重な経験でしたね。
平井
語学に加え、現地の文化や国民性を理解している人から指導を受けられるのは、本当に心強いです。
後藤
平井くんも入社以降、いろんな研修に取り組んできたよね?
平井
自動車メーカーでの研修や販売会社での現場研修を経て、今は輸出業務の研修中です。後藤さんには報告の仕方やアポイントメントの取り方といった基礎的な指導と同時に、「自分で考える」ことも教えていただいています。
後藤
私が指導する上で心掛けていることは、命じられて仕事をしているのではなく、自分で考えて動いているという感覚を持ってもらうこと。そして、自分の仕事に責任を持ってもらうことです。仕事をしているとさまざまな事情が出てくるものですが、言い訳をせずに自分の力で、その状況に応じた最適解を見つけられる社員になれるよう導きたいと思っています。
平井
なるほど。確かに、後藤さんは私の考えを必ず一旦聞いて受け止め、そこから正しい方向へ導いてくれていると感じます。例えば、研修後には報告書を作成しますが、私は研修で起きたことや学んだことをストーリーにして書く癖がありました。それに対して、「端的に、結論ファーストで伝えることが大事」と指導されました。その後、私の思いをヒアリングしながら的確に修正してくださったので、正しい報告書の書き方が身に付きました。
新入社員と共にインストラクターも成長できる制度
後藤
入社して右も左もわからない新人が自ら手探りで学ぶより、手本を示しながら教えたほうが成長のスピードは速いと思うんです。平井くんの場合は、しっかり話を聞いてくれるし、それをどんどん吸収するから、より成長が速いと思う。
平井
そうですか?(笑)。入社前は、社会人としての振る舞い方は想像がつかないし、会社員生活は未知の世界でした。もしインストラクター制度がなかったら、わからないことをすぐに聞けずに、戸惑うことも多かったかもしれません。今後スキルアップしていく上でも、本当に成長できているかを自分の主観だけでなく、インストラクターの客観的な目からも判断していただけるのはありがたいです。
後藤
私も教えることを通して成長していると思う。インストラクターになる際に研修を受け、上司には指導計画書を提出して相談もしていますが、平井くんと接するなかで、自分は説明が上手ではないから伝え方を工夫しようとか、日々学ぶことばかり。将来的には、経営に携わる仕事をしたいので、そうなるためのマネジメントの機会をもらったのだと受け止めています。残りの半年、平井くんにはより現場に近い実務に就いてもらうことになるけれど、「自分で考えること」を意識しながら一緒に頑張っていきたいですね。
平井
引き続き、よろしくお願いします!
海外での研修ではどんなことをしていた?
「中国での研修中は、学生時代に戻ったように、語学の勉強をしていました。社会に出て、自分の勉強が足りなかったと痛感しているタイミングだったので、とても有意義な時間でしたね」(後藤)
仕事以外でのコミュニケーションは?
「時間が合えば一緒にランチに行ってます。飲みに行くときは、結構深く話したりしますね」(後藤)
「後藤さんのご家族のことなど、プライベートなお話を聞かせてもらうのも楽しいです」(平井)
どんな学生時代を送ってきた?
「大学時代はずっとアメリカンフットボールに打ち込んでいました」(平井)
「私はずっと剣道一筋。中国での研修中も現地の道場に通っていました。2人ともスポーツをしてきて、体育会系の感覚があるので、相性はいいと思っています。お互い外国語が苦手なまま入社したのも共通点ですね」(後藤)