都市開発を支える新会社をつくり出すベトナムの現地スタッフと連携して奔走
都市開発を支える新会社をつくり出す
ベトナムの現地スタッフと連携して奔走
2018年入社。複合都市開発グループ所属。
開発途上国の発展を支える仕事に取り組みたいとの思いから入社。入社後は空港事業を担当し、東南アジア、豪州、欧州などの案件発掘に取り組む。海外の既存空港の運営や、空港運営会社の立ち上げなどを経て、現在はグローバル研修生としてベトナムの不動産事業会社に赴任、新規不動産案件の開発などを担当。(2021年10月取材当時)
注:新型コロナウイルス感染対策のため、密を避け、換気などに十分配慮して取材撮影しています。
現地の思いも大切に、
新たな会社の姿を描く
三菱商事は、東南アジアのさまざまな国で都市開発事業に取り組んでいます。中でも経済発展著しいベトナムは注目する国の一つで、大規模な開発が進行中です。私は入社以来、国内外の空港運営事業に携わり、インフラ面から都市開発に携わってきましたが、今年から不動産開発という新しい分野に挑戦することに。そこで任されたのが、ベトナムでの現地拠点となる不動産子会社の立ち上げです。私が担当になった時は、会社設立は完了していたものの、これからさまざまなことを決めてゆく段階。社内規程や事業計画の策定といった会社の枠組みづくりから備品発注などの細かな作業まで、やるべきことが山積みでした。
以前、モンゴルの空港運営会社設立に携わった経験はありましたが、今回のように全てをほぼ一人で担当するのは初めて。前回は一部規程を担当するだけでも手いっぱいになってしまい、私自身悔しい思いがありました。一方で、全体を取りまとめて会社の根幹をつくり上げていく先輩の姿を間近に見て、いつか自分もそうした仕事をしてみたいと強い憧れを抱いてもいました。その中で再び巡ってきたチャンス。前回の学びや反省を活かそうと、全力で取り組みました。
会社立ち上げは、三菱商事の現地スタッフをはじめ、多くの方々の協力なしには前進しません。目まぐるしく変化するベトナムでは、急な法改正への対応など、想定外の業務が発生することもしばしば。コロナ禍のロックダウンで現地を訪れることもかなわず、苦労の連続でした。そうした中で心掛けていたのは、丁寧なコミュニケーションを取ること。日本とは文化も習慣も異なり、思い描く新会社の姿もさまざま。日本では当たり前に行われている業務でも、なぜそれが必要なのか、言葉を尽くして説明し、理解を得る必要があります。一方で、新会社で働く方々の視点も重要です。細かなことでも現場の声に耳を傾け、意見を取り入れて進めることを大切にしていました。そうしたコミュニケーションを通じ、次第に信頼関係が深まったと感じます。着任から約4カ月という短期間で実業務に臨む体制を整えられたのは、お互いにサポートし合える関係性が築けたからこそ。私にとっても、厳しい環境下で会社立ち上げを主導した経験は大きな自信となりました。
勝ち取ったチャンス、
視野を広げ地域の発展を支えたい
今回、自分で決断して仕事を進めていく経験を得られたことも大きな収穫です。現地スタッフから判断を求められる場面も多く、仕事に対する責任感をこれまで以上に強く持つようになりました。責任の範囲が広がり大変さもある一方、そうした環境で必死に取り組んだことが成長につながったと感じています。
パンクしそうになる時もありましたが、支えになったのは、これまで先輩方からいただいたアドバイスです。困った時は初心に戻り、先輩の仕事のやり方を思い返し、いかに周囲の力を借りながら円滑に仕事を進めていくか、ヒントを得ていました。どの部署にも、この人のようになりたい、と思える先輩がいて、その姿を間近で見て学べることは、何よりの成長の糧になっていると感じています。また今回、新会社の社長をはじめ経営層の方々と接する機会も多く、経営者ならではの見方、考え方に触れられたことも貴重な経験となりました。会社立ち上げを通じて、営業の現場とはまた違った視点も養うことができ、新しい仕事の面白さにも気付けたと感じています。
この秋からはベトナムに赴任し、新会社での仕事が始まっています。伸び盛りの国で事業拡大の最前線を経験できること、支え合ってきた仲間と共に働けることは大きな喜びですし、奔走する中で勝ち取ったチャンスだと感じています。開発途上国の発展をビジネスの面から支えたい、というのが子どもの頃からの私の目標。都市開発は人々のより良い暮らしを支える事業であり、そのような事業を通してベトナムの経済発展を支える仕事に携われることに、大きなやりがいを感じています。三菱商事が現地でどんな事業を展開し、どんな役割を果たしているのか、自分の目で見て学んで視野を広げるとともに、今後も地域の発展に資する都市開発に取り組んでいきたいと思います。