Challenged Sports(障がい者スポーツ)
激しいバトルを可能にするチームの支え
2015年6月22日 朝日新聞「GLOBE」掲載

激しいバトルを可能にするチームの支え
ドス~ン!とコートににぶい音が響きわたると、車いすとともに屈強な男性が倒れこんでいる。
敵のタックルで吹き飛ばされたのだ。選手は手足に障がいを持ち、ルールにより自分で起き上がることができない。レフリーの笛で試合が中断されると、ベンチからスタッフが飛び出す。やがて選手が起きあがり、ゲームが再開された。
車いす競技で唯一、タックルが認められているこの競技でよく見かける光景だ。ときには激しい衝突でタイヤがパンク。メカニックが急いでスペアタイヤと交換、などというシーンも見られる。
「激しいぶつかりあいからは想像できないかもしれませんが、この競技は重度の障がいを持つ人が参加しています。背筋や腹筋が使えず、握力がほとんどない選手もいます」と語るのは、世界大会に3回連続出場し、今は日本代表のアシスタントコーチを務める三阪洋行さんだ。
この競技は1977年にカナダで四肢まひ者がプレーできるよう考案された。バレーボールを改良した専用球を使い、通常のラグビーと違い前方へパスすることができる。選手は障がいの程度によって0.5~3.5までの持ち点が決められており、コート上の4人の合計点を8.0以内にする必要がある。
「この制度により、障がいの重い選手や女性にも活躍の場が与えられます。障がいの重い選手が敵の前で壁となって、動きを封じ込めたり、味方がゴールするコースをつくったり。激しい攻撃を支えるチームプレー、戦略やかけひきが勝負を決します」と三阪さんは競技の見どころを語る。
競技用車いすは1台80万円程度。これまでその購入費用や遠征費用を捻出することは、選手にとって大きな負担だった。ただ最近は支援をしてくれる企業が増え、競技に専念できる環境が整いつつある。勤務と競技活動を両立できるアスリート雇用契約を結ぶ選手も現れ始めた。
一方で、練習や試合会場の確保には苦労するという。この競技は、床にブレーキ痕や傷がつくことが多いからだ。それでもなかには、床を保護する樹脂タイルを購入し、この競技を応援する自治体もある。
「社会の理解や周囲の支えなしに、この競技は成り立ちません。支えてくださるみなさんの思いに応えるためにも、結果を出していきたい」と三阪さんは語る。
日本代表は今、世界第4位の実力。メダルを狙えるチーム競技として大きな期待が集まっている。
DREAM AS ONE. ~ともに一つになり、夢に向かって~
東京都障害者スポーツ協会の協力により、三菱商事では「障がい者スポーツボランティア養成講座」を定期的に開催しています。
また5月22~24日、千葉ポートアリーナで開催された「2015ジャパンパラ ウィルチェアーラグビー競技大会」では、社員がボランティアで設備の撤去作業などを行いました。
私たちは、このような障がい者スポーツを支援するプロジェクト「DREAM AS ONE.~ともに一つになり、夢に向かって~」に取り組んでいます。




