三菱商事

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2012年2月10日

ドイツに於ける海底送電インフラ事業参入について

三菱商事株式会社(以下、当社)は、オランダの国営送電事業者のTenneT Holding B.V.(以下、TenneT)が保有するドイツ海底送電資産BorWin 1及びBorWin 2(BorWin 1及びBorWin 2を併せ以下、BorWin海底送電線)の事業権の内、49%を取得する事を、TenneTと2012年2月9日に基本合意致しました。取得に関する総額は約200億円(約2億ユーロ)となります。本事業権取得により、当社は送電事業者以外では初めてドイツの送電事業へ参入する事となります。
 
TenneTと当社は、2013年5月までにBorWin海底送電線の完工を目指します。完工後のBorWin海底送電線の送電容量は合計1,200MWとなり、総資産規模は1200億円(約12億ユーロ)となる予定です。また、BorWin 2には現時点で世界最高電圧(300kV)となる最新の直流送電技術を採用致します。送電技術には交流送電と直流送電があります(注)が、今後は長距離で大容量の送電に適する直流送電が海底送電の主流になると見込まれております。

また、BorWin海底送電線はケーブル全長が約400kmの、洋上風力対応としては世界最大規模の海底送電線として、北海に建設予定の洋上風力発電所からの送電を担います。尚、TenneTと当社は、BorWin海底送電線及び付随する洋上・陸上変電設備を20年間保守・管理していきます。
 
ドイツは、2020年までに電源供給に占める再生可能エネルギーの割合を主に洋上風力で拡充により、現在の17%から約35%に引き上げる事を目標としています。海底送電インフラ事業は、洋上風力発電で作られた電力を需要地である陸上に確実に送電するという低炭素社会の実現に不可欠な機能を担うものであり、洋上風力発電の増加に伴い、今後も市場の拡大が見込まれます。
 
当社は2010年7月に発表した中期経営計画2012において、インフラを全社戦略分野と位置付けており、今後も欧州での海底送電インフラ事業への参画を目指して参ります。
 
注:直流電流は交流電流と比べ、変圧や遮断に高い技術が必要ですが、送電ロスが少なく、効率よく送電できる特性があります。

 
プロジェクト地図
<プロジェクト地図>
<各社概要>
1. テネット社 (TenneT Holding B.V.)
①   本社所在地: オランダ、アーネム
②   設立: 1998年 (前身のAssociation of Electricity Producing Companiesは1949年設立)
③   事業内容: オランダやドイツに於ける送電事業
④   従業員数: 1,879人(2010年12月末時点)
⑤   代表者: CEO Mel Kroon
 
2. 三菱商事株式会社
①   本社所在地: 東京都千代田区丸の内二丁目3番1号
②    設立: 1950年4月
③    事業内容: 新産業金融事業、エネルギー事業、金属、機械、化学品、生活産業の6グループにビジネスサービス、地球環境事業開発の2部門を加えた体制にて、幅広い産業を事業領域として、多角的なビジネスを展開
④    従業員数: 58,470人(2011年3月末時点、連結)
⑤    代表者: 代表取締役社長 小林 健

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三菱商事株式会社 広報部 報道チーム
TEL:03-3210-2171 / FAX:03-5252-7705
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