世界中で多様な商品・サービスを取り扱う三菱商事にとって、サプライチェーンにおけるCSRは重要な課題のひとつとなっています。三菱商事では、人権・労働問題・地球環境等への取り組みの方針となる「サプライチェーンにおけるCSR行動方針」を制定し、当社の基本的な考え方をサプライヤーの皆様と共有しています。
基本原則
三菱商事は、「三綱領」を創業以来の企業理念とし、企業の社会的責任を履行する上での拠り所としています。「企業行動指針」においても、企業活動の展開に当っては、諸法規や国際的な取決めを遵守し、社会規範に沿った責任ある行動を取ること、また企業活動のあらゆる面において地球環境の保全に努め、持続可能な発展を目指すことを定めています。
サプライチェーンにおけるCSR行動方針 (2011年12月改訂)
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方針
三菱商事は、サプライチェーンを通じたCSRの取組を推進するため、「サプライチェーンにおけるCSR行動方針」を定め、サプライヤーに対して三菱商事の基本的な考え方をお伝えするとともに、以下に定める項目への賛同と理解、実践を期待します。
(1)強制労働の禁止
すべての従業員をその自由意思において雇用し、また従業員に強制的な労働を行わせない。(2)児童労働の禁止
最低就業年齢に満たない児童対象者を雇用せず、また児童の発達を損なうような就労をさせてはならない。(3)安全で衛生的かつ健康的な労働環境の提供
従業員に対して、安全で衛生的かつ健康的な労働環境の提供に努める。(4)従業員の団結権の尊重
労働環境や賃金水準等の労使間協議を実現する手段としての従業員の団結権を尊重する。(5)差別の禁止
雇用における差別をなくし、職場における機会均等と処遇における公平の実現に努める。(6)非人道的な扱いの禁止
従業員の人権を尊重し、虐待や各種のハラスメント(嫌がらせ)をはじめとする過酷で非人道的な扱いを禁止する。(7)適切な労働時間の管理
従業員の労働時間・休日・休暇を適切に管理する。(8)適切な賃金の確保
従業員には少なくとも法定最低賃金を支払い、また賃金の不当な減額を行わない。(9)公正な取引と腐敗防止の徹底
国内外の関係法令を遵守し、公正な取引及び腐敗防止を徹底する。(10)地球環境への配慮
事業の遂行に際しては、地球環境の保全に努め地域社会及び生態系への影響に配慮する。(11)情報開示
上記に関する適時・適切な情報開示を行う。
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モニタリング
本方針の遵守状況を把握するため、サプライヤーに対する定期的な調査を実施します。
また、活動地域や事業内容から、必要と判断される場合には、サプライヤーを訪問し活動状況の確認を行います。
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遵守違反への対応
本方針に違反する事例が確認された場合には、対象となるサプライヤーに是正措置を求めるとともに、必要に応じて、指導・支援を行います。
継続的な指導・支援を行っても、是正が困難と判断された場合には、当該サプライヤーとの取引を見直します。
アンケート調査と現場モニタリングの実施
当社は、農作物やアパレルなどCSR配慮が強く求められている商品を取り扱うサプライヤーに対して、アンケート調査を実施しています。
質問項目は「規範の有無、法令遵守」「従業員に対する強制労働、児童労働、差別の禁止」「環境保全」「情報開示」などで、2008年度は28カ国・地域、193社より回答をいただきました。
今回の結果からは特に問題は見られませんでしたが、2009年7月には、中国の2社を訪問し、製造現場の視察や責任者との面談を行い、各社のCSRへの取り組み状況のモニタリングを行いました。
今後の対応

このアンケート調査と実態調査を通じた各サプライヤーとのコミュニケーションは、当社の環境・CSRに関する考え方を伝えるきっかけとなっており、今後も継続的に取り組んでいきます。
当社は全世界で膨大な数のサプライヤーと取引を行っています。したがって今後は、本行動方針を本店部局のみならず、海外拠点や三菱商事グループ会社へも浸透を図ることとしています。海外拠点やグループ会社のそれぞれの取引先に対しても、本行動方針への理解と協力を呼びかけていきます。
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Saigon 3 Garment Joint-Stock Company(ベトナム ホーチミン市)
2010年9月、ベトナムの大手縫製メーカーであるSaigon 3 Garment Joint-Stock Company(SG3社)のMinako工場を訪問し、同社のCSR責任者との面談および工場内の視察を行いました。
SG3社は、1986年に設立された縫製会社であり、従業員は2,700名(2010年7月現在)、同社と三菱商事は10年以上にわたって継続的な取引を行っています。訪問した工場では、主にジーンズの縫製加工が行われています。
同工場では、有害物質を含む排水や温室効果ガスを多量に発生するような作業工程はなく、環境負荷に関して懸念事項は確認されませんでした。また、同工場では、雇い入れ時に身分証明書による年齢確認を行っており、18歳以上の従業員が就労しています。複数の販売先から、環境および社会性(主に労働・人権)に関する詳細な監査を定期的に受けており、マネジメントの意識も高いことが確認されました。工場内には、複数箇所に労働安全衛生関連の方針や注意事項が掲示され、マスクや手袋などの保護用品も適切に使用されていました。
山東魯菱果汁有限公司(山東省・乳山市)
2010年10月、中国・山東省に所在する山東魯菱果汁有限公司(当社30%出資先)を訪問し、同社のCSR責任者との面談および工場内の視察を行いました。
同社は1982年に設立され、従業員数330名、年間約3万トンを生産するリンゴ濃縮果汁工場です。同社では、契約農家で栽培されたリンゴを原料として、リンゴ果汁の搾汁、濃縮、充填、出荷までが行われています。同社は、取引先メーカーからCSR関連の監査を受ける機会も多く、欧米系の大手飲料メーカーの認証工場にもなっています。訪問時に工場内の踏査を行い、作業に応じた保護具(手袋、マスク、耳栓等)が着用されていること、労働安全衛生関連の注意事項や避難経路が複数箇所に掲示されていることを確認しました。同工場から排出される搾汁後の残渣については、外部業者に引き渡され、家畜用の飼料として利用されています。また、工場からの排水は敷地内の処理施設を経由して排出されています。なお、排水処理施設からの放流ポイントには行政が設置した連続監視モニターが設置されており、水質の確認が行われています。訪問時のインタビューでは、これまでに基準を超過したことがないことが確認されました。
地中海・大西洋産クロマグロについて
三菱商事は水産物の供給も行っており、漁業資源の保全や次世代への水産物の供給確保が当社にとっての課題の一つと考えています。例えば、地中海・大西洋からのクロマグロの買付けや、その加工・卸売に関る事業を行う企業の1社として、当社はクロマグロ資源の保全と漁業の持続が重要と考え、そのために出来る限りの継続的な努力をしています。詳しくは、当社の「大西洋クロマグロに関する声明」をご覧ください。
三菱商事 大西洋クロマグロに関する声明(仮訳)(PDF:129KB)









