三菱商事

プレスルーム

2011年6月20日
富士フイルム株式会社
三菱商事株式会社

バイオ医薬品受託製造事業で資本・業務提携
急速な市場の拡大に合わせて子会社の事業体制を強化

富士フイルム株式会社(社長:古森 重隆)と、三菱商事株式会社(社長:小林 健)は、医薬品市場で拡大が見込まれるバイオ医薬品の受託製造事業において業務提携することを決定し、富士フイルムの100%子会社のバイオ医薬品受託製造2社 FUJIFILM Diosynth Biotechnologies U.S.A., Inc.(米国 以下FDBUS社)とFUJIFILM Diosynth Biotechnologies UK Limited(英国 以下FDBUK社)の発行済み株式20%を三菱商事に譲渡する契約を締結いたしました。今後、富士フイルムとともに三菱商事はFDBUS社・FDBUK社の経営に参加し、バイオ医薬品受託事業拡大を強力に進めていきます。
 
バイオ医薬品は、化学合成では達成できない薬理作用がある複雑な構造を持ったタンパク質などの生体分子 ※1を活用した医薬品です。がんやリウマチなど、未だに有効な治療方法が確立されていないアンメット・メディカル・ニーズが高い一部の疾患領域では、有効な治療薬として期待が高まっています。副作用が非常に少なく、高い効能が期待できることから、医薬品市場におけるバイオ医薬品の割合は今後ますます拡大すると予想されており、同時にバイオ医薬品の受託製造も年率15%以上の成長が見込まれています。
 
FDBUS社とFDBUK社は、富士フイルムが米国Merck & Co., Inc.社から買収して、平成23年4月1日に設立したバイオ医薬品の受託製造で多くの実績を持つリーディングカンパニーです。両社は、動物細胞や微生物を利用してバイオ医薬品に使われるタンパク質を効率的に産生する高度なバイオテクノロジーを有しています。また、タンパク質の高回収率を実現する抽出・精製のプロセス開発力、解析力、経験豊かな人材や製造設備を備えています。富士フイルムは、長年の写真フィルム事業で培った生産管理や品質管理、そしてコラーゲンなどの高分子材料に関する知見を活かして両社の事業運営を進めています。
今回、富士フイルムはFDBUS社とFDBUK社の株式20%を三菱商事に譲渡し、業務提携することで両社の事業体制をさらに強化して、バイオ医薬品受託事業を拡大していきます。
三菱商事は、バイオ医薬品を含む医薬品ビジネスでの長年の経験を活かして、FDBUS社とFDBUK社の経営に参加します。三菱商事の持つグローバルな営業ネットワークやマーケティング機能を活用して、新規顧客獲得など営業力の強化に寄与していきます。
 
 
※1 生体分子 : 生物の生命活動に係わっている分子レベルの物質。代表的なものにタンパク質、ペ 
    プチド、核酸などがある。医薬品としては、例えば成長ホルモンやインスリン、抗体などタンパク質が主
    に使われている。

ニュースリリースに関するお問い合わせ先

三菱商事株式会社 広報部 報道チーム
TEL:03-3210-2171 / FAX:03-5252-7705
ページ上部へ