三菱商事

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2011年11月28日

イラクにおける大規模天然ガス回収・有効利用プロジェクト合弁会社設立

三菱商事は、今般、シェル及びイラク石油省傘下のサウス・ガス・カンパニー(SGC社)と共に、イラク国内で産出される天然ガスを回収・有効利用するプロジェクトの合弁事業契約に最終合意しました。
 
当社は、2009年8月に本プロジェクトへの参画につきシェルと合意しておりましたが、本年11月15日のイラク政府閣議承認を経て、今般の主要プロジェクト契約書(合弁事業契約書、プロジェクト開発協定書)への正式調印をもって、本プロジェクトの推進母体となる合弁事業会社(バスラ・ガス・カンパニー、以下BGC社)を正式に設立することを決定致しました。出資比率は、SGC社:51%、シェル:44%、当社:5%、となります。
 
イラク南部では天然ガスのインフラが整備されていないため、原油生産に随伴して産出される日量7億立方フィート(年間約500万トン、日本の天然ガス総需要の約7%に相当)の天然ガス資源が使用されないままフレアー(燃焼処理)されております。
 
BGC社は、イラク南部の3つの油田(ルメイラ、ズバイル及びウェストクルナフェーズ1)から随伴で産出される天然ガスを全量回収するためのインフラを整備し、それらを精製して天然ガス・液化石油ガス(LPG)・コンデンセートを製造します。それらの製品をイラク国内に供給することで、同国内のエネルギー安定供給および経済復興に重要な役割を果たす他、フレアーガス削減により、温暖化ガスの排出軽減にも大きく寄与します。
 
また、イラク国内の需要が満たされ、イラク政府の承認を取得した暁には、LPG・コンデンセートの輸出や、液化天然ガス(LNG)としての輸出も行うことで、イラク経済の発展及び本邦へのエネルギー安定供給に貢献することを目指します。
 
今後、BGC社が中心となって事業化調査を進め、2013年の操業開始を目指します(最大取扱数量:日量20億立方フィート)。本プロジェクトにおいて、当社は、技術的且つ商業的な機能を補完的に提供することにより、プロジェクトの価値向上を支援します。
 
今回の合弁事業契約合意は、当社にとっては長年のパートナーであるシェルおよびイラク石油省との共同事業という点のみならず、イラクにおいて本邦企業が参加する大規模商業エネルギープロジェクトという点で大きな意義があります。また、本事業に関する当社出資部分については独立行政法人日本貿易保険の海外投資保険を適用することを協議しており、主要プロジェクト契約への調印後速やかに保険契約を締結する運びとなっております。

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