三菱商事

プレスルーム

2012年10月17日

インドネシアで地熱発電の運営・開発に参画

三菱商事株式会社(以下、当社)は、再生可能エネルギー事業の拡大を目指し、インドネシアのジャワ島において2000年以来、安定して商業運転を続けているワヤン・ウィンドゥ地熱発電所等の運営を統括するStar Energy Geothermal Pte Ltd.(スターエナジー・ジオサーマル社、以下スターエナジー社)の株式20%を取得することと致しました。
 
ワヤン・ウィンドゥ地熱発電所は、約13,000ヘクタールの契約鉱区を有し、発電規模は42万キロワットと地熱発電としては世界最大級です。また、広大な茶畑の中にあり、環境に配慮した世界で最も美しい地熱発電所としても知られています。同発電所は現在23万キロワットが稼働中ですが、地熱貯留層の蒸気量、温度の高さ、圧力共に現存する地熱発電の中ではトップクラスであり、今後の増設計画も高い確度で見込め、増設計画が実現した場合の本発電所の総事業費は約10億㌦程度と見込まれます。
 
本件により、当社は本邦企業として初めてインドネシアの地熱発電に運営まで関与することとなります。また、本件は、当社としても、インドネシアでの、また、地熱分野においても初めての発電事業への参画となります。今後、当社は、今回株式を取得するスターエナジー社を核として、ワヤン・ウィンドゥ発電所の拡張事業を含め、インドネシアにおいて複数の地熱発電事業を開発・運営していくことを目指します。
 
インドネシアは、内需主導で、現在も高い経済成長を維持しており、人口・産業が集中するジャワ島においては中長期的に年率7-8%の高い電力需要の伸びが見込まれています。そのため同国では、新規電源開発を国家的な課題としておりますが、中でも、世界最大級の約2,900万キロワットの推定資源量を活用すべく、他の再生可能エネルギーに比して高稼働率を誇り、且つ環境への負荷が低い、国産エネルギーたる地熱発電の開発に注力する方針です。同方針に基づき、同国では、今後2020年までに、総計約600万キロワットにも上る新規地熱発電案件の開発が計画されています。掛かる状況下、当社は、これまで培ってきた電力事業の経験と、今後習得していくワヤン・ウィンドゥ地熱発電所の運営ノウハウを活かしつつ、インドネシア政府が推進する地熱開発計画の実現に貢献していくとともに、日本を初めとする他の有望な地熱資源を保有する国においても、地熱発電事業に取り組んでいきます。
 
当社は、中期経営計画2012で「インフラ・地球環境事業」を、全社戦略分野と位置づけており、本件のような再生可能エネルギーを含む発電・送電事業、並びに、環境・水・インフラ事業を、今後とも積極的に推進していきます。中でも、発電事業においては、今後、2015年までに、全世界での持分容量を、現在の430万キロワットから600万キロワットに引き上げ、うち約1-2割を、地熱・風力・太陽光などの再生可能エネルギーで賄う計画です。
 
 【広大な茶畑の中にあるワヤン・ウィンドウ地熱発電所】
 
〔参考〕
1.出資スキーム図
 
2.ワヤン・ウィンドウ発電所の概要
(1) 所 在 地 : インドネシア国 ジャワ島 西ジャワ州バンドン市郊外
(2) 設備容量 : 既設23万キロワット(1号機11万キロワットが2000年6月に、2号機12万キロワットが2009年3月に稼動。今後3号機・4号機の増設を検討中)
(3) 売 電 先 : インドネシア電力公社
(4) その他   : 09年に運転開始した2号機は、同時に排出権登録申請を国連に行い、10年12月に登録
 
3.スターエナジー社の概要
(1) 所 在 地 : シンガポール
(2) 設 立   : 2005年12月
(3) 資 本 金 : 213百万米ドル
(4) 代 表 者 : Rudy Suparman, Director
 
4.三菱商事の概要
(1)   本社所在地: 東京都千代田区丸の内二丁目3番1号
(2)   設 立     : 1950年4月
(3)   資本 金   : 2,033億円
(4)   事業内容   : 新産業金融事業、エネルギー事業、金属、機械、化学品、生活産業の6グループに、ビジネスサービス、地球環境・インフラ事業開発の2部門を加えた体制にて、幅広い産業を事業領域として、多角的なビジネスを展開。
(5)   売上 高   : 20兆1,260億円(連結)
(6)   従業員数   : 63,058人(連結)
(7)   代表 者   : 代表取締役社長 小林健
 
以上
 

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