米国ルイジアナ州におけるDACプロジェクトへの参画について
2024年4月16日
三菱商事株式会社
今般、三菱商事株式会社(以下 「当社」)は、Shell US Gas & Power(以下「シェル」)などが米国ルイジアナ州で検討を進める直接空気回収(Direct Air Capture、以下 「DAC」(*))プロジェクトへの参画を決定致しました。
(*) 大気中の CO2 を直接回収する技術
今後、大幅なコスト削減が見込まれる複数の有望なDAC技術会社と共に技術実証を進め、DAC技術の精査と設計作業を通じて当該技術の成熟度を高めつつ、DAC技術会社への資金拠出を含めた商業化支援、エネルギー消費・用水・土地利用等におけるコスト削減機会の追求などを通じ、DAC事業の早期商業化を目指します。
将来的には回収したCO2の一部をe-methaneやSAF(Sustainable Aviation Fuel、持続可能な航空燃料)などの当社が取り組む合成燃料の原料として活用することや、DAC事業の他地域での展開も視野に入れながら、カーボンニュートラル社会の実現に貢献してまいります。
プロジェクト概要
名称 | Pelican Gulf Coast Carbon Removal Project |
所在地 | 米国ルイジアナ州 |
参画企業・団体 | シェル、ルイジアナ州立大学、ヒューストン大学、当社 |
事業概要 | 最先端のDAC技術を活用して、大気中のCO2を回収しルイジアナ州を中心としたエリアに地下貯留することで炭素除去(CDR**)を行う。将来的にCO2換算年間約100万トンの炭素除去を目指す。 |
補足 | 2023年に米国エネルギー省が事業調査向け補助金を採択済。 |
(**) Carbon Dioxide Removal
当社は2021年10月に「カーボンニュートラル社会へのロードマップ」を発表し、エネルギーの安定供給と低・脱炭素の両立を目指しながら、2050年のGHG排出量ネットゼロを目標としています。地球温暖化抑制・ネットゼロ達成には、GHG排出の削減のみならず大気中に残存するGHGを除去するCDRが必要と言われる中、CDR技術の中でも技術革新及び設備の大型化によるコスト削減が見込まれるDAC技術の早期社会実装への期待がより一層高まっています。
三菱商事株式会社概要
本社:東京都千代田区丸の内二丁目3番1号
事業内容:地球環境エネルギー、マテリアルソリューション、金属資源、社会インフラ、モビリティ、食品産業、S.L.C.(Smart-Life Creation)、電力ソリューションの8グループ体制で、幅広い産業を事業領域として多角的なビジネスを展開。
三菱商事のマテリアリティ(重要課題)
三菱商事は、企業理念「三綱領」に基づき、事業を通じて社会の持続可能な発展へ貢献し、価値創造に取り組むことで、社会と共に発展してきました。『中期経営戦略2024』で目指すMC Shared Value(共創価値)の継続的な創出に向け、当社が解決していく重要な社会課題である「マテリアリティ」を指針として、当社の持続可能な成長に向けた取り組みを強化していきます。本件は、事業活動を通じて目指す「カーボンニュートラル社会と物心共に豊かな生活の実現」に関する6つのマテリアリティの内、特に「脱炭素社会への貢献」「持続可能で安定的な社会と暮らしの実現」「イノベーションを通じた社会課題の解決」に資する取り組みになります。
ニュースリリースに関するお問い合わせ先
三菱商事株式会社 広報部 報道チームTEL:03-3210-2171