三菱商事米州財団(MCFA)
三菱商事米州財団(Mitsubishi Corporation Foundation for the Americas:MCFA)は、1991年の設立以来、約1,400万ドルの資金援助を行っています。例えば、米国の野生生物保護協会(Wildlife Conservation Society:WCS)の取り組みであるアマゾン・ウォーター・イニシアチブへの支援を通じた、アマゾン川流域における漁業環境の改善や野生動物の生息地の管理や監視の強化、気候変動に関する研究などへの支援を行いました。
先住民族の人権保護および環境監視システム構築などを支援
Equitable Origin(EO)は、企業、コミュニティ、政府と協力し、エネルギーや天然資源の透明性、公平性、持続可能な開発を支援する目的で、2009年に設立されました。
エネルギー産業における認証制度の確立を目指し、メキシコの天然資源プロジェクトの環境および社会的影響評価を実施する取り組みに対し、MCFAは支援を実施。2023年現在、北米で生産された天然ガスの約15%が、EOの規格に基づいて認証されています。
また、先住民向けのプラットフォームであるCEFO Indigenaの立ち上げにも協力。メキシコ、ペルー、エクアドルでアクセスを増やし、違法な森林伐採の防止に向けたコミュニティ主導の環境監視が可能となっています。
野生生物保護協会への支援
野生生物保護協会(Wildlife Conservation Society:WCS)は、野生生物やその生活環境を保護することを目的に、1895年に設立されました。
ニューヨーク市の動物園や水族館を訪れる年間350万の来場者に対し、自然への関心を高めてもらう活動を推進しています。
また、世界50カ国以上で野生生物の保護活動を行っており、245の保護区の創設や拡大を支援してきました。2003年以来、MCFAはWCSに約300万ドルの寄付を実施。ブロンクス動物園(ニューヨーク)の遊歩道建設やパタゴニアの海洋保護区の創設、ブラジルとペルーの流域保全などに貢献しています。
先住民主導によるカリブー保護を支援
Yellowstone to Yukon(Y2Y)は、米国のイエローストーンからカナダのユーコン準州に至る野生動物の生息地の保護を目指し、1993年に設立されました。
MCFAは、2018年から資金援助を行い、先住民主導による土地保全、近年減少傾向にあるカナディアンロッキーのカリブー保護活動をサポートしています。
カリブーの保護を目指して、先住民族、ブリティッシュコロンビア州、カナダ政府の間で締結された歴史的なパートナーシップ協定にも、Y2Yは支援を行っています。