キリンビール北海道千歳工場にて、2026年6月より化石燃料からグリーン水素へエネルギーを転換する実証事業を開始

2025年2月7日
キリンビール株式会社
三菱商事株式会社
MCKBエネルギーサービス株式会社
高砂熱学工業株式会社
三浦工業株式会社

キリンビール株式会社(社長 堀口英樹、以下、キリンビール)、三菱商事株式会社(社長 中西勝也、以下、三菱商事)、三菱商事クリーンエナジー株式会社(社長 藤井隆男)が出資・運営するMCKBエネルギーサービス株式会社(社長 加藤恒範、以下、MCKB)、高砂熱学工業株式会社(社長 小島和人、以下、高砂熱学)、三浦工業株式会社(社長 米田剛、以下、三浦工業)は、キリンビール北海道千歳工場で使用する蒸気ボイラ用燃料の一部を化石燃料由来からグリーン水素由来へ転換し、ビール製造工程にグリーン水素由来蒸気を活用する実証事業(以下、当実証)を2026年6月より開始予定です。


ビール製造では、麦汁煮沸などの加温工程で大量の蒸気を使用します。当実証では、蒸気を製造するボイラ用燃料の一部を都市ガスからグリーン水素に切り替えます。これにより、年間で最大約23%の熱需要を水素に代替し、年間約464トンのGHG※1排出量を削減できる見込みです。

※1 温室効果ガス


20250207_011111ja.png


各社の役割は以下の通りです。

●キリンビール:各社と連携して、ビール工場におけるグリーン水素由来蒸気を利用

●三菱商事:水素供給に関する商務面および事業組成の取りまとめ

●高砂熱学:水素製造装置の納品・設置、太陽光発電・水素供給設備の設計・施工、竣工後の水素設備保守業務等

●合同会社MTグリーンエネルギー※2:水素製造設備を運転・維持管理し、水素を製造・供給

●MCKB:三浦工業製の水素燃料ボイラを活用した水素由来蒸気の製造・供給

●三浦工業:水素燃料ボイラの設計・製造・納品・メンテナンス

※2 合同会社MTグリーンエネルギー社(水素製造SPC):三菱商事と高砂熱学の出資による合同会社

今後、2025年4月に工事着工、2026年6月より設備を稼働予定です。実証期間は10年を予定しており、実証を通じてグリーン水素へのエネルギー転換におけるGHG排出量削減効果や技術的な課題を検証予定です。

GHG排出量削減に向けたエネルギー転換の技術的知見を高めることで、各社が掲げるGHG排出量削減目標の達成に向けた取り組みを加速していきます。

キリンビール北海道千歳工場について

施設名 : キリンビール北海道千歳工場

設立 : 1975年清涼飲料工場として竣工、1986年ビール工場として操業開始

所在地 : 北海道千歳市上長都949-1

敷地面積 : 231,000㎡

従業員数 : 約85名

生産商品 : 定番ブランド6種類、季節限定ブランド2種類

https://www.mitsubishicorp.com/assets_r24/images/588x328.png

会社概要

キリンビール株式会社

本社
東京都中野区中野四丁目10番2号 中野セントラルパークサウス
代表者 代表取締役社長 堀口 英樹
主な事業内容 キリンビールは、ビール類、RTD※3、ウイスキーなどのアルコール飲料およびノンアルコール飲料の製造・販売を主な事業として、お客様のニーズに合わせた多様な商品ラインアップを提供しています。「お客様本位」、「品質本位」の基本姿勢に基づき、人と人がつながる喜びをお届し、お客様をはじめステークホルダーの皆様との「絆」を深めていきます。また、キリングループに所属する当社は、「キリングループ環境ビジョン2050」において、バリューチェーン全体のGHG排出量を2050年までにネットゼロにするという高い目標を掲げています。

※3 Ready to Drinkの略。栓を開けてそのまま飲めるアルコール飲料

三菱商事株式会社

本社
東京都千代田区丸の内二丁目3番1号
代表者 代表取締役 社長 中西 勝也
主な事業内容
地球環境エネルギー、マテリアルソリューション、金属資源、社会インフラ、モビリティ、食品産業、S.L.C.(Smart-Life Creation)、電力ソリューションの8グループ体制で、幅広い産業を事業領域として多角的なビジネスを展開。エネルギーの安定供給と低・脱炭素の両立を目指しながら、2050年のGHG排出量ネットゼロを目標としています。

三菱商事クリーンエナジー株式会社

本社

東京都千代田区丸の内二丁目6番1号

代表者

代表取締役社長 藤井 隆男

主な事業内容

世界的なカーボンニュートラルへのトレンドを踏まえ、再生可能エネルギーの電源開発や再生可能エネルギー電力および環境価値の供給を通じて、需要家のサステナビリティにおける目標達成をサポートするとともに、火力発電の低・脱炭素化も推進することで、日本が目指す脱炭素化社会実現への貢献に取り組んでいます。

MCKBエネルギーサービス株式会社

本社

東京都千代田区丸の内二丁目6番1号

代表者

代表取締役社長 加藤 恒範

主な事業内容
2005年にキリングループ各⼯場に、重油からガスへ燃料転換するオンサイト発電事業を開始し、その後も太陽光発電やヒートポンプの設置など、キリングループのGHG排出削減に向けたさまざまな施策を実行してきました。今回の水素供給取り組みを通じて、キリングループが掲げる「CSV経営」に貢献するとともに、同社とさらなる連携を強化していきます。

高砂熱学工業株式会社

本社 東京都新宿区新宿6丁目27番30号
代表者 代表取締役社長 小島 和人
主な事業内容 空調設備工事の設計・施工を中心に、建物ライフサイクル全般にわたるサービスを展開。グループパーパス「環境革新で、地球の未来をきりひらく。」のもと、「環境クリエイター®」として環境創造の事業領域を拡げ、脱炭素・サステナブル社会の実現に寄与する技術・サービスの創出に取り組んでいます。

三浦工業株式会社

東京本社

東京都港区高輪2丁目15番35号

代表者 代表取締役社長執行役員 CEO兼CTO 米田 剛
主な事業内容

「熱·水·環境のベストパートナー」として、ボイラを中心とした生産現場の多様な設備機器の効率を高める工場のトータルソリューションを展開。2050年カーボンニュートラルを実現するため水素をはじめとした新燃料に関する製品や技術の開発、ラインアップ拡充をはじめ、ソリューションの高度化と領域の拡大に取り組んでいます。

(本件お問い合わせ先)

キリンホールディングス株式会社 コーポレートコミュニケーション部 

東京都中野区中野4-10-2 中野セントラルパークサウス TEL:03-6837-7028  


三菱商事株式会社 広報部 報道チーム

東京都千代田区丸の内二丁目3番1号 TEL:03-3210-2171


高砂熱学工業株式会社 コーポレート・コミュニケーション室

東京都新宿区新宿6丁目27番30号 TEL:03-6369-8215


三浦工業株式会社 ブランド企画室

愛媛県松山市堀江町7番地 TEL:089-979-7019


三菱商事のマテリアリティ(重要課題)

三菱商事は、企業理念「三綱領」に基づき、事業を通じて社会の持続可能な発展へ貢献し、価値創造に取り組むことで、社会と共に発展してきました。『中期経営戦略2024』で目指すMC Shared Value(共創価値)の継続的な創出に向け、当社が解決していく重要な社会課題である「マテリアリティ」を指針として、当社の持続可能な成長に向けた取り組みを強化していきます。本件は、事業活動を通じて目指す「カーボンニュートラル社会と物心共に豊かな生活の実現」に関する6つのマテリアリティの内、特に「脱炭素社会への貢献」と「地域課題の解決とコミュニティとの共生」に資する取り組みになります。
脱炭素社会への貢献
自然資本の保全と有効活用
持続可能で安定的な社会と暮らしの実現
イノベーションを通じた社会課題の解決
地域課題の解決とコミュニティの共生
事業推進における人権の尊重

ニュースリリースに関するお問い合わせ先

三菱商事株式会社 広報部 報道チーム
TEL:03-3210-2171