三菱商事

プレスルーム

2022年3月17日
三菱商事株式会社
UBS AG
KKR & Co. Inc.

KKR、三菱商事及びUBSが業界最大級の不動産運用会社である 三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式のKKRへの譲渡に合意

■MC-UBSRとKKRの不動産投資・運用力を結集し、業界最大級の不動産運用会社の更なる成長実現を目指す
■KKRはMC-UBSRが運用する投資法人の投資口を直接取得し、KKRとKKR以外の投資主の一層の利害の一致を図る
■本件によりKKRのグローバル不動産ビジネスの運用総額は約410億米ドルから約550億米ドル(※1)に拡大し、日本市場へのコミットメントを更に深化
■20年超継続した三菱商事とUBSアセット・マネジメント部門による合併事業は新たなステージへ
 
【ニューヨーク、東京、チューリッヒ、2022317日】
 KKR & Co. Inc. (以下、子会社と合わせてKKR)、三菱商事株式会社(以下、三菱商事)、UBSグループ及びUBS AG(以下、UBS)は本日、三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社 (以下、MC-UBSR) の発行済全株式を、KKRの子会社が三菱商事及びUBS Asset Management(以下、UBS-AM)から2,300億円(約20億ドル)の現金を対価として取得すること(以下、本取引)に合意しましたのでお知らせいたします。
 
MC-UBSRは三菱商事とUBS-AMがJ-REITの黎明期である2000年に合弁で設立し、運用資産残高約1.7兆円(約150億ドル)(※2)有する業界最大級の不動産運用会社です。約170名の常勤役職員を擁し、東証に上場している2つの投資法人(日本都市ファンド投資法人(以下、JMF)及び産業ファンド投資法人(以下、IIF))を運用しています。
 
JMFは運用資産残高約1.3兆円(約110億ドル)(2021年8月現在)を有し、都市部の商業施設、オフィスビル、ホテル等を主な投資対象としています。IIFは運用資産残高約0.5兆円(約40億ドル)(2022年1月現在)を有し、インフラ不動産や産業用不動産等を主な投資対象としています。いずれの投資法人もESGへの取り組みを積極的に推進しており、MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数に組み込まれています。
 
MC-UBSR代表取締役社長 岡本勝治
「当社は三菱商事とUBS-AMから多大なる支援を頂いたことにより、現在では本邦最大級のJ-REIT運用会社に成長しました。この度、KKRを新たな株主として迎えることを大いに歓迎いたします。今後はMC-UBSRの経験豊富なチームがKKRの豊富なリソース及びネットワークを活用することで、新たな成長ステージを実現し、JMF及びIIFの投資主価値の拡大を目指していくことが可能となると考えています。」
 
KKRアジアプライベートエクイティ共同代表兼KKRジャパン代表取締役社長 平野博文
「日本は世界で最も重要かつ取引額も大きな市場であり、KKRは2006年より日本での投資事業を行ってきました。MC-UBSRは過去20年以上にわたり傘下の投資法人を通じて優れた運用実績を残し、投資家と良好な関係を築くと同時に、戦略的なESGアプローチを常に考慮しながら投資を拡大しています。今後はMC-UBSRとKKRが協業することでさらなる事業基盤の強化を図り、既存そして新たなクライアントや投資主に付加価値を提供できるよう尽力してまいります。」
三菱商事 複合都市開発グループCEO(本年4月1日付就任) 久我卓也
「三菱商事は過去20年超にわたりMC-UBSRの経営および事業展開に尽力し、日本最大級のJ-REIT運用会社に成長させることができたことを大変光栄に思っています。当社は、事業ポートフォリオの最適化と強化に取り組んでおり、国内においては完全子会社の三菱商事都市開発株式会社およびダイヤモンド・リアルティ・マネジメント株式会社を通じて不動産開発・運用ビジネスを、海外においても不動産開発や大規模都市開発・運営への取組を加速化させております。この度、不動産並びに多様なアセットクラスを投資対象とする世界有数の総合投資運用会社であるKKRをMC-UBSRの新たな親会社としてお迎えすることは、MC-UBSRのチームそして彼らの築き上げてきた実績が認められた証であり、今後も引き続き連携していくことを楽しみにしています。」
 
UBSアセット・マネジメント部門プレジデント スニ・ハーフォード
「三菱商事と共にMC-UBSRを日本屈指の不動産プラットフォームに発展させてきたことを誇りに思います。今後は、その舵取りをKKRが担うことでMC-UBSRをさらに進化させ成長させてくれることでしょう。アジア太平洋地域の不動産&プライベート・マーケッツビジネスにとって、日本は要の市場です。UBSは今後も、日本という戦略的に重要な市場において継続してお客様のニーズに応え、成長機会を捉えてまいります。日本の不動産市場においては、グループ会社であるUBSジャパン・アドバイザーズを通じて引き続き運用サービスを提供してまいります。」
 
なお、UBSの日本におけるアセット・マネジメント、富裕層向け及び証券の各事業は、本取引により影響を受けるものではありません。
 
本取引の戦略的意義
 
  • KKRはMC-UBSRの既存戦略とビジネスの継続をサポートし、そのグローバルに広がるネットワークやリソースを活かしてJMF及びIIFの投資主に対する価値創出を目指します。本取引により、KKRとMC-UBSRの不動産投資運用の知見が融合し、J-REIT業界におけるリーディングカンパニーとしての地位を一段と強固なものとし、内部成長及び外部成長の両面での成長機会を捉えていくことを目指します。
 
  • KKRは日本において2006年よりビジネスを展開しており、今回の買収により、戦略的に重要な日本へのコミットメントをさらに深化させます。KKRのグローバル不動産ビジネスの運用総額は約410億米ドル(2021年12月31日現在)からその規模を大きく拡大します。
 
  • MC-UBSRの日本における不動産専任チームとKKRの135名からなるグローバル不動産チームの戦略的シナジーの実現を目指します。現在KKRは、機関投資家向けファンドに加え、個人投資家向けに、商業用シニアモーゲージローンのオリジネーションにフォーカスした上場REITであるKREFや、主に米国のインカム型商業用不動産株式・債券にテーマ別に投資する私募REITであるKRESTなどの上場・私募REITを通じた投資を行っています。
 
 
本取引の概要
 
  • KKRの子会社76株式会社はMC-UBSRの発行済全株式を2,300億円(20億米ドル)の現金を対価として取得します。
 
  • 76株式会社は、現在三菱商事が保有するJMF及びIIFの投資口を市場価格で取得し、JMF及びIIFの一部を保有する投資主となります。これによりKKRと、JMF及びIIFの投資主間で一層の利害の一致が図られることになります。
 
  • JMF及びIIFの運営は引き続きMC-UBSRの経験豊富なプロフェッショナルチームが担っていく見通しです。KKRはJMF及びIIFの役職員と連携し、KKRのグローバル不動産プラットフォーム(410億米ドル規模)との統合を目指します。
 
  • 本取引は、KKRが組成するファンド資金ではなく、KKRのバランスシートから投資が実行されます。
 
  • 本取引は、KKRの1株当たり手数料関連収益の増加に直ちに寄与する見込みです。
 
  • 本取引は、規制当局の承認及び先行要件充足を満たすことを前提に2022年4月に完了する見込みです。
 
 
追加情報
 
 
  • 本案件におけるKKRのリーガルアドバイザーはシンプソン サッチャー アンド バートレットLLP及び長島・大野・常松法律事務所、ファイナンシャル・アドバイザーはSMBC日興証券、会計・税務・ESGのアドバイザーはデロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリーが務めました。
 
  • 三菱商事、UBS-AM及びMC-UBSRのファイナンシャル・アドバイザーはUBS証券が務めました。三菱商事のリーガルアドバイザーは西村あさひ法律事務所、UBS-AMのリーガルアドバイザーは森・濱田松本法律事務所、MC-UBSRのリーガルアドバイザーはアンダーソン・毛利・友常法律事務所が務めました。
 
KKRについて
グローバル投資運用会社であるKKR(NY証取:KKR)は、オルタナティブ・アセット、キャピタル・マーケッツ、保険ソリューションを提供しています。長期的かつ規律ある投資アプローチを採用し、世界トップクラスの人材を投じてポートフォリオ企業やコミュニティの成長を支援し魅力的な投資リターンを創出することを目指しています。KKRはプライベートエクイティ、クレジット、実物資産に投資する投資ファンドのスポンサーとなっており、また、ヘッジファンドを管理する戦略的パートナーを有しています。KKRの保険子会社はグローバル・アトランティック・ファイナンシャル・グループ管理下で退職金、生命保険、再保険商品を提供しています。KKRの投資に関する記述にはKKR がスポンサーとなっているファンド及び保険子会社による活動が含まれる場合があります。KKRについてはwww.kkr.com、Twitter@KKR_Co.をご参照ください。
 
三菱商事について
三菱商事は、世界約90の国・地域に広がる当社の拠点と約1,700の連結事業会社と協働しながらビジネスを展開しています。天然ガス、総合素材、石油・化学ソリューション、金属資源、産業インフラ、自動車・モビリティ、食品産業、コンシューマー産業、電力ソリューション、複合都市開発の10グループ体制で、幅広い産業を事業領域としており、貿易のみならず、パートナーと共に、世界中の現場で開発や生産・製造などの役割も自ら担っています。これからも私たちは、常に公明正大で品格のある行動を信条に、豊かな社会の実現に貢献することを目指し、さらなる成長に向けて全力で取り組んでいきます。
 
UBSについて
UBSは、世界各国の富裕層個人、法人、機関投資家及びスイス国内のリテール顧客に対し、金融アドバイスとソリューションを提供しています。UBSは、最大で真にグローバルなウェルス・マネジメント事業と、スイスでトップクラスのパーソナル&コーポレート・バンク事業、スケールを活かして多様な資産に投資するアセット・マネジメント事業、そして強みに特化したインベストメント・バンク事業によって構成されています。UBSの事業戦略は、事業部門それぞれが有する競争力を基に、各部門の株主に対する魅力的で持続的な利益還元を実現すべく、特に秀でた分野に経営資源を集中することで、事業を展開する業務や地域において成長するというものです。全ての事業が高い資本効率を誇り、活動する個々の市場で競争優位性による恩恵を享受しています。
 
スイスのチューリッヒに本拠を置くUBSは、世界の主要金融市場を含む50の市場で事業を展開し、72,000名超の従業員を擁します。内30%が米州、30%がスイス、19%がスイス以外の欧州・中東・アフリカ地域、21%が太平洋地域に在籍しています。UBSの株式はスイス及びニューヨークの各証券取引所に上場されています。日本においてはUBS証券株式会社、UBS銀行東京支店、UBSアセット・マネジメント株式会社、UBSジャパン・アドバイザーズ株式会社、UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント株式会社、UBS SuMi TRUSTウェルス・アドバイザリー株式会社の6法人を通じて、法人/機関投資家及び富裕層個人のお客様向けに様々な金融商品とサービスを提供しています。
 
 
お問い合わせ
KKR
フィンズベリー (服部 minako.hattori@fgh.com 070-7484-7703)
 
三菱商事
広報部 報道チーム03-3210-2171
 
UBSグループ
広報部 野田 司 
 
 
将来予想に関する記述について
本プレスリリースには将来予想に関する記述が含まれています。将来予想に関する記述については、例えば、「見通し」、「思う」、「考える」、「想定する」、「潜在的」、「継続する」、「可能性がある」、「そうなるべきである」、「追求する」、「概ね」、「予測する」、「意図する」、「将来行う」、「計画する」、「推定する」、「予想する」、これらの用語の反義語、あるいはその他類似の用語又はその他の記述で厳密には過去の事象や事実と関連していない表現が用いられていることにより特定することができます。将来予想に関する記述は、予想、推定、考え、予測、将来計画及び戦略、想定される事象や傾向、及び同様の表現で歴史的な事実でないものに関するもので、本取引、本取引完了後の本取引を通じ取得した事業の運営、事業の拡大や成長の機会及び本取引に起因するその他の相乗効果、本取引がKKRの運用資産残高、簿価、手数料関係収入、調整後1株あたり税引き後分配可能収入及びその他の指標や評価基準に与える影響並びにその影響のタイミング、本取引の完了の想定時期に関する記述といったものが含まれますが、これらに限られません。将来予想に関する記述は、KKRが現在入手可能なあらゆる情報を考慮した上での考え、前提及び予想に基づいております。これらの考え、前提及び予想は、KKRがその全てを認識又はコントロールできない、多くの潜在的な事象や要因により変わり得ます。もしそのような変化が生じる場合、KKRの事業、財務状況、流動性及び経営成績は、将来予想に関する記述において示されていた内容から大きく変わる可能性があります。実績が将来予想に関する記述と異なることの要因になり得るものとしては、例えば、次のようなものがあります-本件取引により想定していた効果を当初の予定期間内に実現できないこと、本取引に関し、予期していなかった負債や統合その他の費用の発生及びそのタイミング、本取引に係る資金調達の利用可能性や費用、MC-UBSRの事業の変化、当局承認の取得の遅延又は取得が困難なこと、本取引が完了できないこと、本取引により各社の中で生じる経営陣の動揺や経営資源の非効率化、MC-UBSRの重要な従業員の維持、本取引を通じ取得した事業において本取引後もこれまでの業務上の関係を維持できるかどうか、新型コロナウイルスの深刻度合及び期間、新型コロナウイルスの米国、日本及び世界経済への影響、国際機関、各国政府及び各地方自治体の新型コロナウイルス対応、本取引、戦略的提携その他の取引により見込まれる相乗効果の実現を含む、KKR及び本取引を通じ取得した事業の本取引に伴う効果の実現又は事業戦略の変更の実現ができないこと、資本の利用可能性、条件及び配賦、適性な人材がいるかどうかまたそのような人材の採用及び維持に係る費用、資産運用及び保険の業界、金利、信用スプレッド、為替レート又は一般経済における変化、KKR又はMC-UBSRの投資の不調や資金調達能力の低下、資本市場のボラティリティ、KKRの事業に適用のある法令の遵守、KKRの事業において使用される推定やリスク管理、KKRが関係する訴訟や規制当局にかかわる事項の結果、KKRの事業における競合の程度や性質。
 
将来予想に関する記述は全て、本プレスリリースの日付現在における予想となります。KKRは、法令で求められる場合を除き、今後生じる状況や事象を反映するために将来予想に関する記述を見直すといった責任は有しておりません。過去の実績は将来の業績を示すもの、又は保証するものではありません。本プレスリリースは、いかなる国のいかなる有価証券についても、その販売のための募集や買付けの勧誘をなすものではありません。
 
これらの記述は、KKR & Co. Inc.が2022年2月28日にSECに提出したForm 10-Kによる年次報告書(2021年12月期)の「Risk Factors」というタイトルの記載箇所で開示された事項を含む、多数のリスク、不確実性及び前提の影響を受けます。これらの要因については、KKRがSECに提出する継続開示資料の中でその時々において改定される可能性があります。なお、SECへ提出した資料についてはSECのホームぺージ(www.sec.gov)上で開示されています。これらの要因は網羅的なものではなく、KKRがSECに提出した資料や本プレスリリースに含まれている、他の注意喚起的な記述と共にご覧頂くべき内容となります。
 
 

(※1)  JMFの総資産額約1.2兆円(約110億ドル)、IIFの総資産額約0.4兆円(約30億ドル)、の合計約1.6兆円(140億ドル超)を適用した金額です。
(※2) 特段の記載が無い限り、運用資産残高は鑑定評価額に基づく金額を指します。

ニュースリリースに関するお問い合わせ先

三菱商事株式会社 広報部 報道チーム
TEL:03-3210-2171 / FAX:03-5252-7705
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