三菱商事

ボランティア活動レポート

被災地でのボランティア活動レポート(2012年8月分)

活動内容

8月は真夏らしい炎天下での活動が続きました。岩手県陸前高田市では用水路の泥出しや地域の草刈り、瓦礫撤去などに汗を流しました(写真左)。

宮城県南三陸町では、側溝の清掃を実施しました。活動場所では、震災による地盤沈下などの影響で水はけが悪くなっていることが問題になっています。そこで、一般ボランティアとも連携して側溝に詰まった泥や瓦礫を取り除きました(写真中央)。

また、8月は岩手県・宮城県の各地でお祭りが開催され、ボランティアチームも盛り上げに一役買いました。陸前高田市では「気仙町けんか七夕祭り」の会場予定地を清掃。南三陸町では、震災前から地域で親しまれてきたお祭りの名を冠した「かがり火祭り 福興市」が開催され、その設営や物産の販売をお手伝いしました。お祭りの参加を通じて、地域の方との交流を深めるいい機会にもなりました(写真右)。

参加メンバーの声

  • 「街が被災する以前の姿を知らなかったため、被害の程度も分からないまま活動していたところ、まっさらで何もないように見えた活動場所が、実は住宅地だったと語り部の方から聞き、衝撃を覚えました。被害を自ら目にしただけでなく、被災者である語り部の方からお話を伺えたことは、風化しつつある震災の問題を、改めて深く考える機会になりました」
  • 「泥で埋まった側溝には、腕時計などの生活用品、漁港で使用する魚のはかり、庭の置き石らしき巨石など、さまざまな物が詰まっていました。それらを掘り返す作業は大変でしたが、側溝がきれいになったことで雨天時でも車や歩行者が安全に通行できるとのこと。少しでも復興の役に立てたことを実感でき、うれしく思いました」
  • 「田んぼの水路の泥かき、地面の整地、草むしりという3つの作業に携わりました。言葉にすると地味に聞こえますが、田んぼの水路は“地元の子どもたちが集まる自然の遊び場”であり、整地した地面は“夏祭りの会場”であり、草むしりには自治会長さんの『お盆に帰省する方々のために、少しでもキレイにしておきたい』という強い思いが込められているなど、地域にとって大切な意味がありました。地域の方からお礼を言われることもあり、炎天下の活動でしたが、大変励みになりました」
  • 「地域の方々はボランティアを気に掛けてくださっているようで、お手伝いの合間に買い物で立ち寄った店では『ご苦労さまです』、別の店でも『遠くからありがとう』とよく声を掛けていただきました。温かい一言一言に、『私たちを受け入れてくれているんだな』と、温かな気持ちにさせていただきました」
  • 「震災から1年半近く経ち、被災地の建物の多くは撤去され、その基礎部分のみが残る地面に夏草が生えている状態を見て、自然を前にした人間の無力さを改めて感じました。一方で、作り上げたものが無に返ってもまた一から作り始めていこうとする姿に、“生きていく”ことの本質を見た気がします」
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