米国e-fuel事業会社Infinium Holdings, Inc.への出資参画について

2025年1月17日
三菱商事株式会社
独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構

三菱商事株式会社(以下、三菱商事)と独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(以下、JOGMEC)は、Infinium Holdings, Inc.(以下、Infinium社)が実施した資金調達ラウンドに参画いたしました。Infinium社は米国テキサス州コーパスクリスティにおけるe-fuel(エレクトロフューエル:合成液体燃料)製造1号案件(Pathfinder案件)に続き、 同州西部にて2件目となる商業規模のe-fuel製造案件(Roadrunner案件)の立ち上げについて計画しており、同案件は稼働開始時には世界で最大規模のe-SAF製造能力を持つプラントとなる予定です。


Infinium社は、e-fuelの製造において世界を牽引する企業の一つです。e-fuelはグリーン水素と二酸化炭素を原料として生産される、従来の化石燃料に代わる新しい種類の低炭素燃料となります。同社は、商業規模での低炭素e-fuelの世界初の生産者であり、今後も米国や他の地域において独自の技術を展開していく予定です。


三菱商事は本出資を通じ、将来的に需要増加が見込まれるe-fuelの知見を深めるとともに、日本へのe-fuelの供給も視野に入れつつ、現在Infinium社において検討中の案件への参画などを検討してまいります。JOGMECは本出資を通じ、三菱商事によるこれらの取り組みを支援し、e-fuelのサプライチェーン構築並びに日本におけるe-fuelの早期社会実装に貢献してまいります。

Infinium社のe-fuelは、航空機や自動車等の内燃機関でそのまま使えるドロップイン燃料であり、既存の化石燃料対比で90%以上のGHG排出量削減が見込まれるため、航空・運輸といった低・脱炭素化が困難な産業における貢献が期待されています。

本案件は、2022年のJOGMEC法改正による低・脱炭素分野への機能強化以降、e-fuel分野におけるJOGMEC初の出資採択案件となります。三菱商事とJOGMECは、本協調出資を通じて、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを推進してまいります。



<米国テキサス州コーパスクリスティにおける1号案件のプラント>

https://www.mitsubishicorp.com/assets_r24/images/792x442.png

<e-fuel製造プロセス>

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Infinium Holdings, Inc.について

Infinium社は、世界の脱炭素化を目指すe-fuel事業会社です。e-fuelは、グリーン水素と二酸化炭素を利用して作られる新しい種類の合成燃料であり、化石燃料や食料を原料とせずに生産可能なため、持続可能性に優れています。同社が提供するe-SAFやe-Dieselは、既存の飛行機やトラック、船舶にそのまま使用可能なドロップイン燃料であり、従来の化石燃料と比べて二酸化炭素排出量を90%以上削減することが可能です。また、同社のe-Naphthaは、プラスチック製造などの化学プロセスにおける低炭素代替品として活用されています。
www.infiniumco.com

名称 Infinium Holdings, Inc.
設立年月日 2020年6月3日
代表取締役社長 Robert Schuetzle
所在地 米国カリフォルニア州サクラメント市

三菱商事のマテリアリティ(重要課題)

三菱商事は、企業理念「三綱領」に基づき、事業を通じて社会の持続可能な発展へ貢献し、価値創造に取り組むことで、社会と共に発展してきました。『中期経営戦略2024』で目指すMC Shared Value(共創価値)の継続的な創出に向け、当社が解決していく重要な社会課題である「マテリアリティ」を指針として、当社の持続可能な成長に向けた取り組みを強化していきます。本件は、事業活動を通じて目指す「カーボンニュートラル社会と物心共に豊かな生活の実現」に関する6つのマテリアリティの内、特に「脱炭素社会への貢献」「持続可能で安定的な社会と暮らしの実現」「イノベーションを通じた社会課題の解決」に資する取り組みになります。
脱炭素社会への貢献
自然資本の保全と有効活用
持続可能で安定的な社会と暮らしの実現
イノベーションを通じた社会課題の解決
地域課題の解決とコミュニティの共生
事業推進における人権の尊重

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