米Par Pacific社ハワイ州Renewable Fuel製造・販売事業への 三菱商事・ENEOSによる共同参画について

2025年7月22日
Par Pacific Holdings, Inc.
三菱商事株式会社
ENEOS株式会社

三菱商事株式会社(以下、三菱商事)およびENEOS株式会社(以下、ENEOS)は本日、Par Pacific Holdings, Inc.(以下、Par Pacific社)が米国ハワイ州で推進するKapolei製油所におけるRenewable Fuel(※1)製造・販売事業に共同で約150億円(持分比率36.5%)を出資し、同州でRenewable Fuelを製造・販売するための合弁事業会社Hawaii Renewables, LLCに参画いたしますので、お知らせいたします。

Kapolei製油所はハワイ州唯一の製油所であり、同製油所の既存の精製インフラや物流機能を活用しつつ、本年内のRenewable Fuel製造開始に向けて既存設備の一部を改修中です。本事業では、年間約15万KLのSAF(Sustainable Aviation Fuel)製造が可能であり、燃料需要に応じてSAFやRD(Renewable Diesel)、Renewable Naphthaなどの製造比率を柔軟に調整できます。


国際民間航空機関によるCORSIA(※2)の導入を背景に、SAFの需要は今後も堅調に拡大すると見込まれています。なかでもハワイ州は、航空需要が長期的に安定している地域であることから、域内におけるSAF需要の高まりも期待されます。

本事業では、ParPacific社が有する製油所運営の知見及び米国西海岸での販売ロジスティックに加えて、三菱商事の原料調達および燃料マーケティングにおけるグローバルネットワーク(Petro-Diamond Inc.(※3)を通じたRD販売を含む)、さらにENEOSの石油精製販売事業の実績およびバイオ燃料(環境価値含む)の販売実績といった各社の強みを結集することで、脱炭素社会の実現に貢献してまいります。

  • (※1)

    SAF(Sustainable Aviation Fuel)、RD(Renewable Diesel:別称HVO)などのバイオ燃料の総称。

  • (※2)
    CORSIA(Carbon Offsetting and Reduction Scheme forInternational Aviation)は、国際線におけるCO₂排出量の増加分(2019年比85%超過分)をSAFの導入によるGHG削減やカーボンクレジットの購入によるオフセットによって削減する取り組み。2021~2026年は任意参加、2027~2035年は原則として全加盟国に義務付けられ、対象国間の国際便が対象となる。
  • (※3)
    在米の三菱商事100%子会社。カルフォルニア州にて輸送用燃料の仕入れ・貯蔵・販売事業を行う。



出資ストラクチャー図

出資ストラクチャー図

(※4)三菱商事、ENEOSはグループ内の米国法人を通じて出資。



本出資参画は、各国規制当局の許認可を含む、契約条件で定めるクロージング条件を満たすことが前提となります。

Par Pacific社について

Par Pacific Holdings, Inc.(NYSE: PARR)は、テキサス州ヒューストンに本社を置くエネルギー企業で、アメリカ北西部を中心にRenewable fuelおよび石油精製製品を供給しています。米国内の4か所で製油所を保有、合計日量21万9,000バレルの製油能力を有しています。あわせて1,300万バレルの原油貯蔵施設や、海運・鉄道・積込施設・パイプラインなどから成る広範なエネルギーインフラも保有しています。また、小売事業として、ハワイでは「Hele」ブランドのガソリンスタンドを、米国北西部では「nomnom」ブランドのコンビニエンスストアチェーンを運営しています。詳細はwww.parpacific.comをご覧ください。

三菱商事について

三菱商事株式会社は、地球環境エネルギー、マテリアルソリューション、金属資源、社会インフラ、モビリティ、食品産業、S.L.C.(Smart-Life Creation)、電力ソリューションの8グループ体制で、幅広い産業を事業領域として多角的なビジネスを展開しております。

ENEOSについて

ENEOSは、グループの長期ビジョンに掲げる、「エネルギー・素材の安定供給」と「カーボン ニュートラル社会の実現」との両立に向け挑戦しています。その一環として、和歌山製造所でのSAF製造の計画を通じたSAFの国内サプライチェーン構築を進めるとともに、海外においてもパートナーとの協力を通じたバイオ燃料事業を推進しています。


三菱商事のマテリアリティ(重要課題)

三菱商事は、企業理念「三綱領」に基づき、事業を通じて社会の持続可能な発展へ貢献し、価値創造に取り組むことで、社会と共に発展してきました。今後も共創価値を継続的に創出しつつ、当社が解決していく重要な社会課題である「マテリアリティ」を指針として、当社の持続可能な成長に向けた取り組みを強化していきます。本件は、事業活動を通じて目指す「カーボンニュートラル社会と物心共に豊かな生活の実現」に関する6つのマテリアリティの内、特に「脱炭素社会への貢献」と「持続可能で安定的な社会と暮らしの実現」に資する取り組みになります
脱炭素社会への貢献
自然資本の保全と有効活用
持続可能で安定的な社会と暮らしの実現
イノベーションを通じた社会課題の解決
地域課題の解決とコミュニティの共生
事業推進における人権の尊重

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