三菱商事

サンゴ礁保全プロジェクト

写真:中村征夫

世界中のあらゆる分野でビジネスを展開する三菱商事は、地球環境への配慮や社会貢献活動でもグローバルな視野で積極的な取り組みを行っています。

「サンゴ礁保全プロジェクト」は、三菱商事の社会貢献活動の一つ。

三菱商事と大学や環境NGOなど「産・学・民」が連携し、調査研究への支援を行っています。

この事業は
「国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)」
が推奨する事業として認定を受けています。

サンゴ礁保全プロジェクトの活動

世界各国のサンゴ礁を保全することを目指し、当社は創立50周年記念事業として、2005年度に「サンゴ礁保全プロジェクト」を沖縄でスタートさせました。研究への財政的な支援とともに、社内外からボランティアを募集し、調査研究活動への参加を通じて、環境問題への理解を深めるためのプログラムも行っています。

2006年度からは、米国ミッドウェイ環礁国立自然保護区とインド洋に浮かぶいくつもの島々からなるセーシェル共和国でも研究を開始し、日本のプロジェクト同様、社内外から参加したボランティアが研究活動をサポートしています。ミッドウェイでの研究は2011年3月に終了し、オーストラリアのグレートバリアリーフで新しいプロジェクトを開始。現在は、沖縄・セーシェル・オーストラリアの3拠点を中心に、さまざまな角度からサンゴ礁保全のための研究を展開しています。

沖縄県本部町瀬底にある琉球大学熱帯生物園研究センターでは、サンゴ礁研究の第一人者である静岡大学創造科学技術大学院の鈴木款教授の指導の下、サンゴの白化現象に着目した研究が行われています。また、その研究内容をまとめた論文が、2012年に国際サンゴ礁学会から最優秀論文賞を受賞するなど多方面から評価いただきました。

サンゴ礁保全プロジェクトの活動拠点

沖縄

2005年に沖縄でのサンゴ礁の調査活動がスタートしました。静岡大学鈴木款教授をプロジェクトリーダーに、同大学、琉球大学、国際環境NGOアースウォッチ・ジャパンと協力し、サンゴの白化現象の原因とメカニズムの解明、サンゴ礁の健全性保持及び白化回復技術の確立・普及のための研究を実施しています。年に2回社内外から各10名のボランティアを派遣するプログラムを開催し、参加者は、海水をサンプリングする作業や、海中地形の調査、サンゴの標本採集など、手間のかかる作業の担い手となっています。

サンゴ礁の健全性保持を目指し、年に2回、社内外からボランティアを派遣するプログラムを実施しています。

沖縄拠点詳細

パートナー 静岡大学 (サンゴ礁保全プロジェクト)
琉球大学
国際環境NGOアースウォッチ・ジャパン www.earthwatch.jp/
プロジェクトリーダー 静岡大学 創造科学技術大学院環境・エネルギーシステム専攻
鈴木款(よしみ)教授
調査地 沖縄県本部町
研究テーマ サンゴの白化現象のメカニズムの解明、サンゴ礁の健全性保持と白化回復技術の確立・普及。

セーシェル

セーシェル共和国を囲むインド洋には、300から350種のサンゴが存在します。1998年のエルニーニョ現象による海水温上昇のため、セーシェルのサンゴの約9割が死滅したと報告されました。

英国エセックス大学デヴィッド・スミス博士を中心に、同大学、セーシェル海洋公園管理局海洋技術研究センター、アースウォッチ・ヨーロッパと三菱商事が協力し、同国のキュリーズ島において様々なサンゴ礁の生態や環境ストレスに対する反応について研究・調査活動を実施しています。

現地や研究所における一連の調査で環境変化の重要な要因を特定し、その成果は、キュリーズ島海洋公園の環境保全戦略に活用されることになっています。

セーシェル拠点詳細

パートナー アースウォッチヨーロッパ、エセックス大学/サンゴ礁研究ユニット、ケンブリッジ大学、海洋公園管理局セーシェル海洋技術研究センター
プロジェクトリーダー エセックス大学 デヴィッド・スミス博士
調査地 セーシェル共和国
研究テーマ サンゴ礁の生息地の生物多様性、キュリーズ島の環礁の状態などの観察データの収集

オーストラリア

2011年度より、新たにオーストラリアでのサンゴ礁研究を開始しました。

オーストラリア海洋科学研究所、アースウォッチオーストラリアと協力し、グレートバリアリーフのサンゴ礁の病気についての調査研究を行っています。

特に、季節変動、光、温度や水質が、サンゴの黒帯病にどのような影響を与えるのかを評価します。

オーストラリア拠点詳細

パートナー オーストラリア海洋科学研究所、アースウォッチオーストラリア
プロジェクトリーダー オーストラリア海洋科学研究所 デイビッド ボーン博士
調査地 オーストラリア グレートバリアリーフ オーフィアス島
研究テーマ 黒帯病が熱帯サンゴ礁の生態系に与える影響の調査研究。特に、季節変動、光、温度、水質と黒帯病との関連を評価。
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