チリ ロスブロンセス銅鉱山と隣接アンディナ鉱山の一体操業に係る最終合意について

2025年9月17日
三菱商事株式会社

三菱商事株式会社(以下「三菱商事」)が20.44%出資するチリ銅事業アングロ・アメリカン・スール(以下「AAS」)のロスブロンセス銅鉱山と、コデルコ社(以下「コデルコ」)が保有するアンディナ銅鉱山での一体操業実施に関して、今年2月に公表したMoUに基づき、今般計画通りAASとコデルコ間で最終合意に至りました。


ロスブロンセス銅鉱山とアンディナ銅鉱山は過去50年以上に渡り良好な協業関係を築いており、一体操業の実施は、協業関係を更に高め、両鉱山に跨る豊富な資源量の効率的な開発によるコスト削減、及び既存設備の最大限の活用により、限定的な追加の設備投資のみで50億米ドル以上(100%ベース)の潜在的な事業価値の向上を目指すものです。現時点で2030年からの一体操業の開始を想定しており、21年間に亘り平均12万トン/年(当社持分平均1.2万トン/年)の持分銅生産量の増加が期待されます。


また、一体操業計画の遂行はAASとコデルコが出資比率50:50で共同設立する新たな操業会社によって担われ、これにより実現する銅の生産量、及び、その収益は両者間で均等に分配されます。


三菱商事は2025年4月に公表した「経営戦略2027 -総合力をエンジンに未来を創る-」の通り、価値創造メカニズムである「磨く・変革する・創る」を通じて、資源の持分生産量拡大・競争力強化に取り組んでおり、本案件は新たなパートナーシップを通じて既存事業を「変革する」事例の一つです。銅は、中長期的な需要増が見込まれる一方、世界的な鉱石の品位低下等を背景に新規鉱山開発の難易度は高まっており、安定供給が課題となっています。三菱商事は今後も低・脱炭素社会の実現に不可欠な銅資源の確保、及び安定供給に取り組んで参ります。

https://www.mitsubishicorp.com/assets_r24/images/792x442.png
ロスブロンセス銅鉱山(左)とアンディナ銅鉱山(右)

AAS会社概要

操業中資産 ロスブロンセス鉱山、エルソルダド鉱山、チャグレス製錬所
株主構成
アングロ・アメリカン (AA) 50.06%、ベクルクス29.5% (コデルコ20.0%、三井物産9.5%)、当社20.44%
24年生産量実績 22万トン

一体操業概要

所在地 ロスブロンセス鉱山:チリ首都州/アンディナ鉱山:バルパライソ州
新会社株主構成 AAS 50%、コデルコ50%
AAS株主の新会社の間接保有比率は、各々AA 25.03%、ベクルクス14.75% (コデルコ 10.0%、三井物産4.75%)、当社10.22%。
採掘方法 露天掘
生産開始予定 2030年
年間生産増加量 単独操業ケース比平均 +12万トン/年(100%ベース)
当社持分 +1.2万トン/年
一体操業期間 21年~

三菱商事

三菱商事は、世界中に広がる連結対象会社と協働しながらビジネスを展開しています。地球環境エネルギー、マテリアルソリューション、金属資源、社会インフラ、モビリティ、食品産業、S.L.C.、電力ソリューションの8グループ体制で、幅広い産業を事業領域としており、 貿易のみならず、パートナーと共に、世界中の現場で開発や生産・製造などの役割も自ら担っています。


アングロ・アメリカン

本社所在地 :17 Charterhouse Street, London, EC1N 6RA, United Kingdom

事業内容 :世界各国で銅を主力として鉱山事業を展開する資源メジャーの1社

代表者 :Duncan Wanblad, Chief Executive

創立 :1917年


コデルコ

本社所在地 :Alameda Libertador Bernardo O'Higgins 1449 Torre 2, piso 9, Santiago, Chile

事業内容 :世界最大級の銅生産量を誇るチリ国営銅鉱山及び製錬事業会社

代表者 :Maximo Pacheco, Chairman

創立 :1976年


三菱商事のマテリアリティ(重要課題)

三菱商事は、企業理念「三綱領」に基づき、事業を通じて社会の持続可能な発展へ貢献し、価値創造に取り組むことで、社会と共に発展してきました。今後も共創価値を継続的に創出しつつ、当社が解決していく重要な社会課題である「マテリアリティ」を指針として、当社の持続可能な成長に向けた取り組みを強化していきます。本件は、事業活動を通じて目指す「カーボンニュートラル社会と物心共に豊かな生活の実現」に関する6つのマテリアリティの内、特に「脱炭素社会への貢献」と「持続可能で安定的な社会と暮らしの実現」に資する取り組みになります。
脱炭素社会への貢献
自然資本の保全と有効活用
持続可能で安定的な社会と暮らしの実現
イノベーションを通じた社会課題の解決
地域課題の解決とコミュニティの共生
事業推進における人権の尊重

ニュースリリースに関するお問い合わせ先

三菱商事株式会社 広報部 報道チーム
TEL:03-3210-2171