三菱商事

プレスルーム

2022年6月30日
三菱商事株式会社
マルハニチロ株式会社

三菱商事とマルハニチロによるサーモン陸上養殖事業会社の設立について

三菱商事株式会社(以下「三菱商事」)とマルハニチロ株式会社(以下「マルハニチロ」)は、本年10月を目途に、富山県入善町でサーモンの陸上養殖事業(以下「当事業」)を行う、合弁会社アトランド株式会社(以下「アトランド」)を設立する*1ことをお知らせします。
 
アトランドの出資比率は、三菱商事51%、マルハニチロ49%となり、同社設立後、入善町に2,500トン(原魚ベース)規模の陸上養殖施設を建設し、2025年度の稼働開始、2027年度の初出荷を目指します。
 
三菱商事とマルハニチロは、2021年3月より、当事業の共同推進について協議を進めて参りました。当事業は、デジタル技術も活用した陸上におけるサーモンの持続可能で安定的かつ効率的な生産体制の構築、地産地消型ビジネスモデルの実現、低・脱炭素化への貢献等に資すると考えております。三菱商事・マルハニチロが持つノウハウを利活用しながら、経済価値・環境価値・社会価値を同時に実現すべく、事業を推進して参ります。
 
■サーモンの需給環境、地産地消モデルの実現
現在、養殖サーモンの7割超はノルウェー・チリの2ヶ国で生産されておりますが、従来の手法である海面養殖は、年間を通し海水温が低い、天候・波が穏やかである等、適地が限られています。一方、良質な動物蛋白であるサーモンの需要は、今後も世界的に拡大することが予想されております。日本で当事業を推進することにより、サーモンの地産地消型ビジネスモデルの実現を目指します。
 
■低・脱炭素化、デジタル技術の活用
地産地消型ビジネスモデルの実現により、ノルウェー等の生産地から日本に空輸されている生鮮サーモンに比べ、輸送距離の短縮化により温室効果ガスの削減が見込まれます。
また、循環型養殖システム*2を活用し、AI・IoTを駆使した飼育環境の管理・最適化による、安定的かつ効率的な生産体制の実現を目指す方針です。
 
■富山県入善町の水資源
アトランドの養殖場で使用する水は、黒部川の伏流水と富山湾の海洋深層水*3を活用します。特に海洋深層水*3は、清浄性・低温安定性という特徴から、サーモン養殖環境を陸上で実現する為に必要なエネルギー使用量を抑えることが可能となります。
 
*1  本件の完了は、関係規制当局からの承認等を前提としており、今後必要な手続きを進めてまいります。
*2  サーモンの陸上養殖は、RAS技術により飼育槽内の水を循環・濾過することで、海面を使用せず養殖生産を可能とするモデルです。RASを用いた陸上養殖は、サーモンの育成に最適な条件に飼育環境を調整することで、効率の良い生産が可能となります。
*3  富山県では、300m以深に低温の「日本海固有水」が大量に存在し、この日本海固有水を海洋深層水と呼びます。
 
<会社概要>
【三菱商事】
創立年月
1954年7月
本社所在地
東京都千代田区丸の内二丁目3番1号
代表者
中西 勝也
資本金
2,044億円
主な事業内容                                           
 
天然ガス、総合素材、石油・化学ソリューション、金属資源、産業インフラ、自動車・モビリティ、食品産業、コンシューマー産業、電力ソリューション、複合都市開発の10 グループ体制で、幅広い産業を領域とし、事業を展開
 
【マルハニチロ】
設立年月
1943年3月
本社所在地
東京都江東区豊洲三丁目2番20号
代表者
池見 賢
資本金
200億円
主な事業内容                                            
漁業、養殖、水産物の輸出入・加工・販売、冷凍食品・レトルト食品・缶詰・練り製品・化成品・飲料の製造・加工・販売、食肉・飼料原料の輸入、食肉製造・加工・販売を行い、民間企業では初めてクロマグロの完全養殖に成功
 
 
【アトランド】
設立年月
2022年10月(予定)
本社所在地
富山県下新川郡入善町下飯野(予定)
主な事業内容
循環型養殖システムを活用したサーモンの陸上養殖生産事業および販売事業
出資比率
三菱商事51%、マルハニチロ49%
総事業費
約110億円
 
 
 

 
三菱商事のマテリアリティ(重要課題)
 
三菱商事は、企業理念「三綱領」に基づき、事業を通じて社会の持続可能な発展へ貢献し、価値創造に取り組むことで、社会と共に発展してきました。『中期経営戦略2024』で目指すMC Shared Value(共創価値)の継続的な創出に向け、当社が解決していく重要な社会課題である「マテリアリティ」を指針として、当社の持続可能な成長に向けた取り組みを強化していきます。本件は、事業活動を通じて目指す「カーボンニュートラル社会と物心共に豊かな生活の実現」に関する6つのマテリアリティの内、特に「脱炭素社会への貢献」「自然資本の保全と有効活用」「持続可能で安定的な社会と暮らしの実現」「イノベーションを通じた社会課題の解決」「地域課題の解決とコミュニティとの共生」に資する取り組みになります。

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