三菱商事

プレスルーム

2022年10月3日
NESTE Corporation
出光興産株式会社
奇美実業
三菱商事株式会社

NESTE、出光興産、奇美実業および三菱商事によるバイオマスプラスチックのサプライチェーン構築を実現

NESTE Corporation(本社:フィンランド、以下「NESTE」)、出光興産株式会社(以下「出光興産」)、奇美実業(本社:台湾)、三菱商事株式会社(以下「三菱商事」)の4社は、バイオマスナフサを原料としたバイオマスプラスチックのサプライチェーンを構築し、バイオマスナフサ由来のスチレンモノマー(以下「バイオマスSM」)の製造、バイオマスSMを原料としたアクリロニトリルブタジエンスチレン(以下「バイオマスABS樹脂」*)等のバイオマスプラスチックを製造することに合意しました。
バイオマスSMおよびバイオマスプラスチックの製造開始は、2023年前半を予定しています。日本国内でのバイオマスSMの生産は初事例で、台湾でのバイオマスプラスチックの製造も初事例です。
 
NESTEはプラスチック向け再生可能原料(バイオマスナフサ)では世界最大級の生産規模を誇り、日本最大のSMメーカーである出光興産にバイオマスナフサを供給します。同社が製造するバイオマスナフサは、再生可能なバイオマス由来の原材料から製造されていることから、石油由来のナフサと比べてGHG排出を抑制することが可能です。
出光興産によりマスバランス方式**で製造・供給されるバイオマスSMを原料とし、世界最大のABSメーカーである奇美実業がバイオマスプラスチックを製造します。三菱商事はサプライチェーン構築における全体のマネジメントを実施するとともに、バイオマス製品のマーケティングを担います。
 
バイオマスプラスチックのサプライチェーンは、従来の販売スキームと比較して、原料であるバイオマスナフサ生産からバイオマスプラスチック製造までのサプライチェーン全体でより強いパートナーシップが求められます。
4社は、今回新たに構築するサプライチェーンを通してプラスチック産業のGHG削減目標に貢献していく基本方針について合意しており、4社の連携によって低・脱炭素社会の早期実現に貢献してまいります。
 
 
【サプライチェーン図】
*ABS樹脂: SM、アクリロニトリルおよびブタジエンから作られる熱可塑性ポリマーで、硬度と耐衝撃性の特性を有しており、自動車、電子機器、玩具などのさまざまな分野で使用されています。
 
**マスバランス方式:原料から製品への加工・流通工程において、ある特性を持った原料(例:バイオマス由来原料)がそうでない原料(例:石油由来原料)と混合される場合に、その特性を持った原料の投入量に応じて、製品の一部に対してその特性の割り当てを行う手法。
 
 
【会社概要】
■NESTE Corporation
本社        :Keilaranta, P.O. Box 95, 00095 Neste, FINLAND
代表者    :Matti Lehmus, President and CEO
設立年    :1948年
NESTE (NESTE, Nasdaq Helsinki)は、気候変動と戦い、循環型社会への移行を加速させるためのソリューションを創造しています。廃棄物、残渣物、革新的な原材料を再生可能燃料、プラスチックとその他素材向けのサステナブル原料として製造しています。当社は、持続可能な航空燃料とリニューアブルディーゼル製造のリーディングカンパニーであり、プラスチックの廃棄問題に対応するため、ケミカルリサイクルを開発しています。当社はリニューアブル及びサーキュラーのソリューションを通じて、2030年までに少なくとも年間2,000万㌧の温室効果ガスの排出を削減し、お客様の支援を目標としています。当社は、2030年までにフィンランドのポルヴォー製油所を欧州で最もサステナブルな製油所とすることを目標とします。製油所の原料として、液化廃プラスチック等のリニューアブル・リサイクルされた原料を導入しています。2035年までにカーボンニュートラルな生産を実現し、2040年までに販売する製品の炭素排出集約度を50%減らすことをコミットします。また、生物多様性、人権、サプライチェーンでも高い基準を設定しています。Dow Jones Sustainability IndicesやGlobal 100 list of the world’s most sustainable companiesには当社はランクインしています。2021年にはNESTEの利益は151億ユーロとなりました。詳細こちらご確認ください:neste.com
 
■出光興産株式会社
本社       :東京都千代田区大手町一丁目2-1
代表者   :代表取締役社長 木藤 俊一
設立年   :1940年(創業年:1911年)
主な事業内容:燃料油、石油化学、潤滑油、電子材料、電力・再生可能エネルギー、石油・ガス開発、石炭などの分野でグローバルに事業を展開しています。
 
■奇美実業
本社       :717010 台湾省台南市仁德區中正路一段398號
代表者   :代表取締役社長 許 春華
設立年   :1960年
主な事業内容:合成ゴムや機能化学品を始めとする高機能プラスチック製造を行っており、素材の機能改善・効率化を通してグローバルな社会貢献を目指しています。
 
■三菱商事株式会社
本社      :東京都千代田区丸の内二丁目 3 番 1 号
代表者   :代表取締役 社長 中西 勝也
設立年   :1950 年 (創立年 1954 年)
主な事業内容 :天然ガス、総合素材、石油・化学ソリューション、金属資源、 産業インフラ、自動車・モビリティ、食品産業、コンシューマー産業、電力ソリューション、複合都市開発の 10 グループに産業 DX 部門を加えた体制で、幅広い産業を事業領域として多角的なビジネスを展開しています。
 
 

 
三菱商事のマテリアリティ(重要課題)
 
三菱商事は、企業理念「三綱領」に基づき、事業を通じて社会の持続可能な発展へ貢献し、価値創造に取り組むことで、社会と共に発展してきました。『中期経営戦略2024』で目指すMC Shared Value(共創価値)の継続的な創出に向け、当社が解決していく重要な社会課題である「マテリアリティ」を指針として、当社の持続可能な成長に向けた取り組みを強化していきます。本件は、事業活動を通じて目指す「カーボンニュートラル社会と物心共に豊かな生活の実現」に関する6つのマテリアリティの内、特に「脱炭素社会への貢献」「自然資本の保全と有効活用」「持続可能で安定的な社会と暮らしの実現」に資する取り組みになります。

ニュースリリースに関するお問い合わせ先

三菱商事株式会社 広報部 報道チーム
TEL:03-3210-2171 / FAX:03-5252-7705
ページ上部へ