三菱商事

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2023年12月20日
三菱商事株式会社
Amogy

アンモニア分解技術を活用した水素輸送事業に関する共同調査を開始

三菱商事株式会社(以下、三菱商事)とAmogyはSK Innovation(以下、SKI)と共に、東アジア、特に日本・韓国において、Amogyが持つアンモニア分解技術を活用した大規模水素輸送事業に関する協業可能性を検討するための共同調査(以下、本調査)を実施致します。
 
本調査を通じてバリューチェーン全体に於ける水素輸送関連コスト分析や、Amogyが持つアンモニア分解技術のスケール化へ向けた技術評価、日本・韓国における水素・アンモニア需要拡大可能性についての調査を行います。本調査結果を踏まえ、今後3社での具体的な事業についての協業可能性につき検討していく予定です。
 
汎用化学品として既に広く市場に流通しているアンモニアは、今後、低脱炭素燃料として使用されることが期待されています。また、アンモニアは、エネルギー密度が高く貯蔵性に優れており、輸送インフラも確立されているといった特性から、コスト競争力のある水素輸送手段の一つとしても有望視されています。現在Amogyは、同社が開発したアンモニア分解技術と、水素燃料電池技術を組み合わせた高効率なアンモニア発電システムを手掛けており、将来、このアンモニア分解技術を大規模水素輸送手段として活用していくことも視野に入れています。
 
日本・韓国では、再生可能エネルギーの適地が限られており、脱炭素社会の実現に向けては、海外から低脱炭素エネルギーを調達する必要があります。日本では年間300万トン(水素換算で約50万トン)、2050年には国内で年間3000万トン(水素換算で約500万トン)のアンモニア利用計画が掲げられており、同じく韓国では2036年までに7.1%の電力需要を満たすために水素・アンモニアを利用する計画が発表されています。
 
本調査は、水素という持続可能な低脱炭素エネルギーの輸送・活用に向けた第一歩であり、日本・韓国の将来的なEX(エネルギートランスフォーメーション)への貢献を目指します。CO2排出量削減達成に向け、Amogyの革新的な技術を活用した取組を推進していきます。
 
尚、三菱商事とSKIはAmogyが本年行ったシリーズB増資ラウンド(総額150百万米ドルを調達)にてAmogyに出資参画しています。
 
Amogyについて:
MIT博士号を持つ4人の創業者により2020年に設立。同社が開発したアンモニア発電システムにより、海運・電力・陸上輸送などCO2削減が難しい分野の低脱炭素化へ貢献することを目指している。同社のアンモニア発電技術は、ドローン・トラクター・トラックにて既に実証実績があり、現在は世界初のアンモニア動力船となるタグボートでの実証に取り組む。ノルウェーのスタバンガーにある同社のヨーロッパ本社では、海運業界での豊富な実績を持つメンバーが所属。これまでにAmazonのClimate Pledge Fundをはじめ、AP Ventures、Aramco Ventures、SKI、三菱商事などが出資参画。
 
三菱商事について:
世界各国の拠点と約1,700のグループ会社と共にグローバルで事業を展開。天然ガス、総合素材、化学ソリューション、金属資源、産業インフラ、自動車・モビリティ、食品産業、コンシューマー産業、電力ソリューション、複合都市開発の10の営業グループに、産業DX部門、次世代エネルギー部門を加えた組織体制により、幅広い産業においてトレーディング事業のみならず、様々なパートナーと共にプロジェクト開発や、原料生産・製造業など、多岐に亘る事業に取り組んでいる。
 

 
三菱商事のマテリアリティ(重要課題)
 
三菱商事は、企業理念「三綱領」に基づき、事業を通じて社会の持続可能な発展へ貢献し、価値創造に取り組むことで、社会と共に発展してきました。『中期経営戦略2024』で目指すMC Shared Value(共創価値)の継続的な創出に向け、当社が解決していく重要な社会課題である「マテリアリティ」を指針として、当社の持続可能な成長に向けた取り組みを強化していきます。本件は、事業活動を通じて目指す「カーボンニュートラル社会と物心共に豊かな生活の実現」に関する6つのマテリアリティの内、特に「脱炭素社会への貢献」と「イノベーションを通じた社会課題の解決」に資する取り組みになります。

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三菱商事株式会社 広報部 報道チーム
TEL:03-3210-2171
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