国際間水素サプライチェーン構築プロジェクト

地球環境エネルギーグループ

水素の安定供給を通して、エネルギー転換の実現に貢献

三菱商事は関係各社と共同でMCH(メチルシクロヘキサン)を用いた国際間水素サプライチェーンの実現に向けた商務検討を進めています。
水素をトルエンと化学反応させることで生成されるMCHは、水素を常温・常圧で貯蔵・輸送することが可能なLOHC(液体有機水素キャリア)の一つです。MCHやトルエンはガソリンなどの石油製品と同等の物性で安全性・安定性が高いため、既存の石油供給インフラを水素供給に転用できるという利点があります。 当社は、千代田化工建設株式会社が開発したMCHによる水素貯蔵・輸送技術(SPERA水素™技術)を用いたNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の助成事業「有機ケミカルハイドライド法による未利用エネルギー由来水素サプライチェーン実証」に参画、2020年に成功裏に完了させたことを受け、水素サプライチェーン事業者として、商業化に向けた取り組みを加速させています。

国際間水素サプライチェーン構築プロジェクト

シンガポール向け水素サプライチェーン事業

エネルギー政策の中心として水素の導入を検討しているシンガポールでの水素経済の実現に向け、2021年に同国を代表する再生可能エネルギー事業者であるSembcorp Industries Ltd.および千代田化工建設(株)と戦略的提携に関する覚書を締結、2022年にはさらなる技術的・商務的検討を進めることに新たに合意しています。

欧州向け水素サプライチェーン事業

脱炭素政策で先行する欧州では、 2021年にオランダのロッテルダム港湾公社、Koole Terminals B.V.、および千代田化工建設(株)と覚書を締結し、ロッテルダム港への水素輸入による国際間サプライチェーン構築に関する共同調査を実施しました。現在、同調査における検証結果を基に、関係各社と共に事業実現に向け具体的な議論・検討を進めています。

その他のプロジェクト事例