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あなたの心を奮い立たせた言葉は?

焦らなくていいから、今は我慢して。自然体で頑張っていれば、必ず周りは見てくれている。

柏原 玲子 コーポレートスタッフ部門
執行役員 人事部長
(2024年11月取材当時)

Q.
その言葉にまつわるエピソードは?

長女を出産し、育児休職から復帰してしばらくたった頃、当時の上司に言われた言葉です。任された仕事はやり遂げたいとの思いが強く、育児との両立に悪戦苦闘の毎日。忙し過ぎて、正直、当時の記憶はあまりありませんが、在宅勤務もまだ普及していない時代、保育園の迎えに間に合う電車に乗るため時計をにらみながらダッシュして退社し、夜中に仕事をする日々でした。ある日、長くは続かないであろう私の働き方を見かねた上司に呼ばれ、この言葉を掛けられ、救われました。特に、「我慢して」の言葉にかえって解放され、体の力が一気に抜けた感覚を今でも覚えています。
この日を境に、周りに影響されず、自分らしく三菱商事でのキャリアの歩み方を模索し、マイペースに自分なりのチャレンジをしていく覚悟ができたと思います。

Q.
現在の仕事のやりがいは?

三菱商事の最大の資産は人材です。このVUCA※の時代、社内外の環境変化が激しく、不確実性が高い中で、未来を予測しながら、人事の打ち手を講じていかなければなりません。人事は優秀な人材を採用、リテインし続け、適材適所を通じて持続的に次世代のリーダーをしっかりと輩出していくことが主題です。その実現のためにアジャイルにさまざまな施策を展開し、不断な見直しを行っていく必要があります。
人事制度や施策は効果が得られるまでに時間がかかりますが、直面している人事の諸課題はグローバル共通なものも多く、社員ならびに社外経営者とも積極的に情報交換しながら、ベストプラクティスを模索しつつ当社の独自性を見いだし、推進していきます。
社会からの注目度も高く、チャレンジングではありますが、日本、あるいはグローバルにも影響を及ぼし得る仕事に責任とやりがいを感じています。

(※) Volatility、Uncertainty、Complexity、Ambiguityの頭文字を取った造語で、物事の不確実性が高く、将来の予測が困難な状態を指す

Q.
次なる挑戦、どのような世界を実現したい?

三菱商事グループは現在、連結ベースで国内外の約8万人に支えられています。この全員が、それぞれの役割の中で、誇りとやる気を持って最大限に力を発揮してもらう環境を整備することが、会社の真の競争力強化につながると思っています。
今年4月、三菱商事は、今後も魅力ある会社として優秀な人材を獲得・維持し、次世代のリーダーを輩出し続ける、そしてMCSV(MC Shared Value:共創価値) を 創出し続けるための人材に関するビジョンとして、10 年後を見据えた MC HR Vision 「DEAR」(多彩・多才な人材を活かし、育て、報いる)を掲げました。今後、同Visionに基づきさまざまな施策を展開していきますが、その対象を、当社の社員のみならず、海外拠点のスタッフや事業会社の社員にも広がるよう推進していきたいと考えています。
そして、実力と、キャリアに対する強い思いや向上心があれば、どこから入社しても、当社の経営を担う一員として活躍するチャンスがある、そのような世界を目に見える形で実現し、グローバル・連結ベースで優秀人材にとって魅力ある会社となるようチャレンジしていきたいです。

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略歴

1995年入社(人事部)。96年、人事子会社であるヒューマンリンク株式会社に出向し、人事関連業務に従事。2011年に配偶者転勤同行制度を利用し、3年間の退職期間を経て、14年に人事部に再入社。18年にシンガポールの金属資源トレーディング会社Mitsubishi Corporation RtM International Pte. Ltd.へ出向し、20年から同社の人事責任者に就任。22年に三菱商事へ帰任し、金属資源グループの人事担当を経て、23年より人事部長、24年から現職(執行役員)。