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あなたの心を奮い立たせた言葉は?

試練はその人に乗り越えられるものしか訪れない

高橋 雄貴 地球環境エネルギーグループ
次世代エネルギー本部
水素インフラ開発部
(2024年11月取材当時)

Q.
その言葉にまつわるエピソードは?

小さい頃に曾祖父から言われた言葉です。「どんな困難やつらいことがあっても、それを乗り越えられるからこそ、その試練が訪れている。だから必ず乗り越えられるから頑張ってみなさい」と教えられました。昭和中期の厳しい時代を生き抜いた曾祖父が言ったこの言葉は、とてもよく覚えています。高校生の頃に親の仕事の都合で米国で3年間暮らしたのですが、転校してすぐの頃は、話題に全く付いていけないほど英語ができず、学校で友達ができない、野球部のチームメートからも認めてもらえないなど、つらい時期もありました。そんな時でも、この言葉を思い出して頑張ることができました。社会人になってからも、業務内外を問わず困難な状況になった時には、いつもこの言葉を思い出して、「乗り越えられるからこそ、このチャレンジが訪れているんだ」と自分に言い聞かせています。

Q.
現在の仕事のやりがいは?

シンガポール向けの水素供給サプライチェーンを構築するプロジェクトを担当しています。脱炭素社会への移行、環境問題への関心の高まりに加え、近年では長引くウクライナ危機の影響などもあり、エネルギーのトリレンマ※の問題に真剣に向き合うことの重要性が増しています。その課題解決につながる解の一つとして有力視される“水素社会の実現”に貢献できることは、大きなモチベーションになっています。アジアにおける持続可能なエネルギー供給の実現に向け、小さな一歩ではあるものの、将来に対する直接的な影響を実感できる仕事です。今までの経験を活かし、社会の将来を築くことに貢献できることに、大きなやりがいを感じています。これまでLNG事業で培ったプロジェクト推進のノウハウや経験を最大限に活かすことで、エネルギー・トランジション推進に貢献していきたいと思っています。

(※)エネルギーのトリレンマ…エネルギー業界を取り巻く3つの課題のこと。エネルギー安全保障の確保、安価でクリーンなエネルギーへの公平なアクセス、持続可能な地球環境の実現。

Q.
次なる挑戦、どのような世界を実現したい?

より多くの人がエネルギーを自分事として考えられるきっかけをつくりたいです。電気・ガスはもちろん、例えばインターネットで注文した商品が届くまでにも、さまざまな形でエネルギーは日々の生活に密接に関わっています。しかしながら、エネルギーの課題や将来を普段意識する機会は少なく、実際に私もエネルギーの仕事に就くまで、異常気象や物価高など以外は、あまり自分事として考えることはありませんでした。エネルギーの課題は一つのプロジェクトで解決できるものではなく、一人ひとりの意識・行動の変化が重要です。エネルギー関連の仕事に携わる者として、次世代に向けたプロジェクトの立ち上げに注力するとともに、業界への注目を高め、より多くの人がエネルギーについて触れる機会を増やしていきたい。エネルギーを自分事として考えることを生活の一部に浸透させていくことが、持続可能な社会の実現につながっていけばいいなと思っています。

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略歴

2015年入社(天然ガス事業本部 オーストラリア天然ガス事業部)。16年から国内のLNG輸入サービス会社へ約2年半出向した後、本社カナダ天然ガス事業部での勤務を経て、カナダのDiamond Gas Management Canada Ltd.へ転勤。約2年間の勤務を経て、22年10月からLNG Canada Development Inc.へ再出向し、約2年間、カナダのLNGプロジェクトに従事。24年から現職。