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- あなたの心を奮い立たせた言葉は?
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人間万事塞翁が馬(塞翁失馬、焉知非福)

藤田 巌
東洋紡エムシー株式会社
常務執行役員 CSO
(2024年11月取材当時)
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その言葉にまつわるエピソードは?
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中国企業との合弁会社に出向し、工場の立ち上げを行い、分からないことだらけで四苦八苦していた際、現地の友人に頂いた言葉です。
脱炭素社会に向けた取り組みの進展やデジタル革命により、世の中が大きく変化している時代の中、三菱商事の業態もそれに合わせて変化しています。私も、入社当時には全く想像もつかなかったさまざまな仕事を経験し、いろいろな国・地域の人と出会い、成長することができました。
「人間万事塞翁が馬」とは本来は、人生の幸・不幸は判断しがたく、安易に一喜一憂すべきではないという意味です。予期しないことが起きることもありますが、立ちすくむような時こそ、変化を恐れず、何事にも前向きに取り組んでいきたい、そういう思いでこの言葉を大切にしています。
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現在の仕事のやりがいは?
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現在出向している東洋紡エムシー株式会社は、メーカーの東洋紡株式会社と商社の三菱商事が、業界の枠を超えて一体となった新しい会社です。東洋紡(株)が持つ技術力と当社が持つネットワークと経営力を掛け合わせることで、変化の激しい世の中のニーズを素早く捉える事業体をつくり上げることを目指しています。育った環境が違っても、目指す夢は同じ。新しい形の会社として、“日本の素材産業に一石を投じたい”、そんな気持ちで日々仲間と意見を交わし合い、新会社として成長していくための変革に取り組んでいます。
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次なる挑戦、どのような世界を実現したい?
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入社以来、これまで素材・製造業と関わりの深いキャリアを歩んできました。今、この業界は、サプライチェーンの分断や、人手不足、中国の過剰生産能力といったさまざまな課題に直面しています。一方で、暮らしを支え、より良くするために必要不可欠なものであり、かつ、日本経済を支えている重要な基幹産業です。現在の仕事を通じて、そして、この先においても、この産業をより強固なものにしていくことにチャレンジし、少しでも貢献していきたいと思います。
略歴
2003年入社(炭素・LPG事業本部 石炭コークスユニット)。翌年から中国語の語学研修生として台北、北京に駐在。08年からはアルミ製錬用電極を製造するMC Zhenjiang Anode Solutions Co., Ltd.に経営幹部として出向。20年から総合素材グループCEOオフィスにてユニットマネージャーとして経営計画業務に従事し、23年から現職。