人材開発 : 取り組み
取り組み
キャリア自律の促進
三菱商事では、多彩・多才な人材がやりがいと誇りを持って仕事に取り組み、能力を最大限に発揮しながら、継続的に成長・活躍できるよう、多様な個の就業観・価値観を尊重し、キャリア自律を後押しする取り組みを拡充しています。
成長対話
社員の自律的成長の実効性を高めることを目的として、年に1回、能力開発・キャリア開発にフォーカスした振り返りの機会を設け、上司との対話を行っています。
成長を支援するフィードバック
成長対話に先立ち、一定の組織を率いる社員は、上司・部下・同僚からの「360度マネジメントレビュー」、それ以外の社員は、部下・同僚による「周囲からのフィードバック」を実施し、本人の気付き・行動改善につなげる成長支援の機会を設けています。
タレントレビュープログラム
成長対話を経て確認した社員の能力伸長・キャリア希望などを、より広い母集団で共有し、複数の眼で、社員の能力開発・キャリア開発を促進する仕組みを設けています。
キャリア自律を促す仕組み
個人のキャリア希望、今後伸ばしていきたい能力・資質などを踏まえ、自らが挑戦したい組織への異動を後押しする「Career Choice」制度、社内複業を通じたスキル習得・成長機会を提供する「Dual Career」制度、国内外の大学・大学院への進学を通じた学び直しに自律的に取り組むことができる「サバティカル休職」制度を実施しています。また、個人が自身の能力を可視化、経験の棚卸しを行い、キャリアビジョンを明確にした上で実現に向けたサイクルを設定できるよう、キャリア開発支援プログラムを実施しています。

成長対話やキャリア自律促進施策の実績は、以下リンク先のESGデータをご参照ください。
キャリアシフト支援
50歳・55歳を迎える社員には、定年後を含めた今後のライフ・キャリアを自律的に考える機会づくりとしてキャリアデザイン研修を必須受講としています。また、40歳代後半以降の希望者向けに、キャリアデザイン研修に加え会社制度説明会やマネープランセミナーを提供しています。
人材育成プログラム紹介
社員の成長と会社の発展が一体となることを目指し、「社員の自律的成長と会社による成長支援」を重点方針として掲げています。
基礎・専門性
ビジネスの基礎知識、課題解決力、リーダーシップスキルなどの会得を目的とした研修を実施しています。また、商社パーソンに欠かせないグローバル競争力の強化にも取り組んでいます。
新入社員研修
当社社員の一員となった意識と自覚を醸成するとともに、当社社員として必要とされる知識、スキルなどを身に付けるためのプログラムを用意しています。プロフェッショナルを目指す土台づくりとして構想力・実行力強化に資するプログラムも実施しています。
ビジネスベーシックスキル/ビジネスアドバンスドスキル プログラム
入社1~3年目までの若手社員の基礎能力強化として、段階的な2つのプログラム「ビジネスベーシックスキルプログラム(BBS)」「ビジネスアドバンスドスキルプログラム(BAS)」を実施しています。財務会計・簿記・M&A・英語力・グローバルリーダーシップ・AIなど、実務を担うプロフェッショナルとしての基礎スキルを総合的に習得します。
グローバル研修生
若手社員の育成早期化・多様化に対応すべく、海外派遣制度を通じて、原則として入社8年目までに全職員に海外経験を積ませています。国内で得られない視座や多角的視点を獲得して構想力を涵養し、多様な方々と協力し最後までやり抜く実行力の向上を図ります。
グローバル研修生(長期出張)
海外拠点や海外事業投資先など、日本とは異なる環境で実務研修経験を積むことによりビジネスパーソンとしてのさらなる成長を図るものです。環境に溶け込み、派遣国をよりよく知るために、派遣前・派遣期間中は、派遣先公用語も学習することとしています。グローバル研修生(地域)
事業のグローバル化が進む中、各国・地域に根差した事業を展開するには、ビジネススキルのみならず、その国や地域を深く知ることが重要です。言語の習得をはじめ、当該国・地域の知見を深めるため、インドネシア、タイ、ベトナム、中国、トルコ、スペイン、ブラジルなど、さまざまな国で1年半~2年間の語学研修・実務研修を実施しています。グローバル研修生(ビジネススクール)
最新の経営管理手法や幅広い問題解決能力を持つ人材の育成のため、欧米やアジアのビジネススクールへ研修生を派遣しています。派遣後は学んだ知識・スキルを活かして新規事業開拓や事業投資先の経営に携わるなど、さまざまな場所で活躍しています。
グローバル研修生派遣状況(2022~2024年度)

リーダーシップ
経営マインド醸成や事業価値向上に寄与するためのスキル獲得を目指した研修を実施しています。事業構想やデジタル戦略などの構想力を強化すると同時に、組織を束ねるための人材育成力を強化するためのプログラムも整備しています。また、部下・同僚の「成長支援」を管理職の最重要ミッションの一つとし、成長支援マネジメントに必要なスキル・知識の習得を目的とした研修を整備・拡充しています。
インストラクター研修
当社では新入社員の教育担当者として同じ職場の先輩社員をインストラクターに任命し、日常業務につき積極的に指導を行うとともに、当社社員として必要な素養などについて指導・教育を行う役割を担います。インストラクターには新入社員の指導方法や成長支援について学ぶ研修を実施しています。
イノベーション研修
事業価値向上に必要な構想力の涵養のために、スタンフォード大学などの協力を得たプログラムで構成されるイノベーション研修を実施しています。デザイン思考などのイノベーションを生み出すための思考プロセスを中心にシリコンバレー企業の急成長の背景・メカニズムを学ぶ場となっています。
オンラインBS
オンラインで海外のトップビジネススクールのプログラムを受講できる制度を、管理職に登用された者を対象に展開しています。リーダーシップ、ストラテジー、ファイナンスなどの数あるプログラムの中から、自身に必要な要素を自律的に選択し受講する制度となっています。
短期ビジネススクール
米国、欧州、アジアのトップビジネススクールの短期プログラムに管理職層を派遣しています。これらの派遣は、マネジメントスキルの向上と、異文化・異業種から集う参加者とのネットワークの構築を目的としています。
MC Leadership Program
組織を率いて変革を主導する上で重要な、マネジメント・リーダーシップスキルについて学習する機会を適時・適切に提供するため、2025年にMCリーダーシッププログラムを新設しました。資格に関わらず、実際の役割や職務内容に応じて、MCリーダーシッププログラムをfirst/middle/executiveの3段階に分けて提供しています。
Leading Change Program
将来経営を担うことが期待される本店および国内外の拠点・グループ企業の次世代リーダーが世界最高峰の米国ビジネススクール講師陣からリーダーシップ、組織変革力等について学ぶと共に、グループ・国を超えた人的ネットワークの構築や、共創価値(MCSV)創出を考える機会として実施しています。
MC経営塾
MC経営塾
幹部候補社員に対するプログラムとして、「MC経営塾」を2003年度より毎年実施しています。このプログラムの柱は、会社の経営課題についてグループで議論をした上で経営陣向けにプレゼンテーションを行う経営課題ワークショップです。多様な経験を持つ社員同士による意見交換、社内外経営者の講話などを通じて、一段高い視座、経営マインド、横のネットワークを得る機会となっています。
自律型学習
社員の自律的成長を促し、自発的な学びや自己研さんの機会の拡充のため、充実した自律型学習のプログラムを整備しています。また、事業環境変化への対応と多様な個に合わせた学習機会の拡充を狙いとして、全社員を対象としたオンライン研修プログラムを導入し、多様な学習コースの中から社員が自由に選び学習できる環境を整備しています。
オンライン学習プラットフォーム
学習内容の多様化および学習内容の最新化・最適化に向けた対応ならびに自律的学習を通じた個人の能力・スキル向上をサポートするため、オンラインで多数のコンテンツから学べる学習プラットフォームを導入しています。約3万本の既存コンテンツの他、社内コンテンツ動画100本以上を掲載しています。
キャリアビジョン研修
当社の人事制度・諸施策は、社員の成長と会社の発展が一体となることを目指しています。社員の成長のためには、社員一人ひとりが自律的に成長するという強い意思を持つことが重要なため、2022年度よりその支援の一環として、全職員を対象にキャリアビジョンに関する講座(eラーニング)を提供しています。自律的成長を続けるためのキャリアの考え方を学ぶとともに、自己の才能を可視化し、キャリアビジョン実現に向けたアクションプランを策定・実行することで成果の創出を目指します。
MCスキルアップ講座
MCスキルアップ講座では、専門性、構想力、実行力につながるスキル・能力を醸成するための講座を用意しています。
自己啓発講座
自己啓発講座は、業務に活かせるマネジメント・ビジネス実務・語学・AI/デジタルなどの知識やスキル習得のため、会社が指定する講座の受講を奨励し、能力開発の機会を提供するものです。
AI/デジタル領域知見と事業経験の双方を有する人材の育成
AI/デジタル領域を理解した上で事業を推進できる人材育成のために、研修を「全役職員のリテラシー底上げ」と、「一定数の当該領域に特に強みのある人材の育成」の二つの観点で実施しています。
全役職員向けAI/デジタルリテラシー講座
2022年度より、当社全役職員が身に付けるべきAI/デジタルリテラシーを、各人の理解度に応じてバランス良く習得するためのオンデマンド型研修プログラム MC DX Advancement Programを全役職員向けに提供しています。
マネージャー向けAI/デジタルスキル講座
現場と経営層を繋ぐ組織の「中核」であるマネージャー層に、全社視点でAI・デジタル技術と事業戦略を統合し、複雑な事業構造の最適化を推進するために必要な知識及びスキルを提供する講座を実施しています。
G検定(ジェネラリスト検定)
全社員のAI関連リテラシーの向上を図ることを目的に2025年度より、「G検定」取得を管理職昇格要件とし、全役職員に取得を強く推奨をしております。2025年7月時点での全社における取得者数は956名です。
AI人材育成プログラム
AI/デジタル領域に特に強みのある人材の育成のため、国内における準備研修を経て海外の一流エンジニアリングスクールに数か月間程度派遣を行う「AI人材育成プログラム」等を実施しています。2024年度は7名を派遣し、2025年度は10名を派遣予定です。
三菱商事グループの価値観共有
当社では、当社グループ約6万2,000名の総合力強化を図ることを目的として、価値観の共有、強固なネットワークの構築に取り組んでいます。
MC Group Gateway Program
2010年度より、当社の理念・価値観の共有や当社グループの理解を深めることを目的として、国内外の拠点・グループ企業の社員を対象に導入研修「MC Group Gateway Program」を開催しています。東京にて、日本語・英語で実施しており、累計約5,400名以上が参加しています。さらに、各海外地域でも同様の導入研修を展開しており、当社グループ全体での価値観の共有を推進しています。
国を超えた異動
近年、事業ニーズに合わせて、海外拠点社員が国を超えて異動するケースが増えています。国を超えた異動を通じて幅広い経験をすることにより、グローバルな視野を磨くとともに、当社グループの概要や経営方針に対する理解を深めることにつながるため、今後も連結・グローバルベースでの配置(適材適所)を推進していきます。